第33話 大成、今度こそ青葉との関係を進める決意をする
「分かった。おれは構わんぞ」
「わたしもよ」
「それで、話を元に戻すけど『爆弾発言』って何だ?」
「『付き合ってくれ』だ」
「そう、『付き合ってくれ』」
「へ?・・・そんな単純なセリフなのかあ? (・・? 」
「そう」
「そうだよ。回りくどいセリフよりも単純明快、いきなり核心をついたセリフの方が女の子の心にグサッと来るわよ」
「へえー」
「いきなり言われたから一瞬わたしもドキッとしたけど、結構イケメンの部類だし、元々中学では校内一の秀才とまで言われてた人物からストレートに言われたから『何となくラッキー』っていう気分になっちゃってね。まあ、わたしも早く彼氏が欲しいなあって思ってたのも事実だから『いいわよ~』ってアッサリOKしちゃった」
「それで、登校して鞄を置いた後に
「以上であります。後は
「なるほど・・・参考になった、ありがとう」
「どういたしましてー」
「ぜーったいに口外しないでくれよ」
「ああ、構わん」
「分かってるって!兄貴の立場がないもんね」
「そういう事だ」
そうだったのか、ストレートか・・・たしかに単純明快に言った方が分かりやすいしグサッとくるもんな。あの時は俺の方が焦ってたから上手く言えなかったし、それに
よし、『善は急げ』『鉄は熱いうちに打て』『思い立ったが吉日』『
「・・・おーい、遅くなってゴメンね」
うわっ!ここで青葉の登場かよ!?さすがの俺もビビったぞ。それにしても青葉の奴、結構遅かったなあ。
「あらー、青葉ちゃん、結構遅かったわねえ」
「ゴメンゴメン、
「まあ、仕方ないわね。大成君もカレーライスよ」
「えっ?あらー、見たら本当にカレーライスだ。とういう事はたいせー、あの時に一緒に行ってもカレーライスだったって事?」
「そういう事だ。俺が食堂に入った直後にB定食が売り切れになったし、A定食はとっくに売り切れだったから、もうカレーライスしかなかった」
「はー・・・仕方ないね」
そういうと青葉はカレーライスが乗ったトレーをテーブルの上に置くと俺の隣に座った。何の違和感もなく俺の隣に座るところが幼馴染の特権だろうけど、これも今日までだ。明日からは絶対に彼氏彼女の関係として隣に座ってもらうぞ!
俺の気持ちを知ってか知らずかは分からないけど、青葉はカレーライスと一緒についてくるサラダから先に食べ始めた。まあ、サラダは食堂で食べる連中すべてにセルフでお皿に盛る事が出来るけど、今日のサラダは北海道産ジャガイモを使ったポテトサラダだ。サラダは日替わりだからマカロニサラダやコーンサラダ、グリーンサラダの時もある。冬場は野菜の値段が高いから高コストになるだろうけど、そこは学食だから学校側が結構補助金を出してるはずだ。
青葉、お前さあ、結構呑気にお昼ご飯を食べてるけど、その呑気な顔がいつまで続くのかなあ。
俺の言った言葉を聞いたら卒倒するのかなあ?逆に「いいわよー」ってアッサリ返答するのかな・・・い、いや、これは多分ないだろう。でも、俺としては青葉がアッサリは無理だとしても、何だかんだと言いながらも最終的にはOKしてくれそうな気がする・・・あくまで希望的観測だけど、こうでも考えないと俺自身の決意が揺らぎそうになる。
とにかく、午後の部・同好会説明会を終わらせ、生徒会も終わらせた後の帰り道が俺にとっての一世一代の大勝負だあ!
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