序章:SNSサークル
「なぜ、俺の聖書は読まれないんだ?」
そんな当たり前の疑問を抱えながら、SNSサークルを彷徨う『イエス志望者』がいた。彼もまた、カクヨムという現実世界だけでは布教に限界があると感じて、このサークルへとやってきた。
思えば、カクヨムにも似たようなサークル『自主企画』が存在する。
確かに、
自主企画に参加すれば、確かに我が聖書を読む者が増えるかもしれない。場合によっては、それが『フォロワー』という信者の数に反映される。
さらには、本当に心を打ちぬかれた信者は『レビューを書く』という布教活動を行い、それはカクヨム界では一か所に掲載される。誰か信者のいる聖書というのは、他から見ても嘘や偽りのない『証拠』として、見栄えが一層増すのである。
だが、イエス候補を決める『運営』という機関は、この『自主企画』に一種のルールを定めた。それは、この世界の住人なら必ずとも一度は疑問に抱えること―――『同じイベントに参加している人からの作品への評価はランキングに反映されません※参考:カクヨム』
ランキングとは―――この世界の力であり、領土にふさわしい。
イエス候補性の第一の目的は、このランキングに掲載されて、より多くの信者を集めることにある。
このランキングに掲載されない―――すなわち、自らの力を世に存分に振舞うことができないに等しいのだ。
かくして、止む負えなく自主企画に参加しないという道を選んだ。そして、カクヨムとはいったん離れた場所に異世界交友の場とされるSNSサークルへと足を踏み入れたのだ。
まず、『アカウント』を作成することで、この世界には『住民票』と同じく、このサークル内での居場所を与えられる。そこから、我が聖書を布教するべき、『ツイート』という宣伝活動を行ったのだ。
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