第4話 退屈

「慣れない運転疲れたろう。」

と、お爺ちゃん。そして、

「婆さんや、麦茶。」

「はいはい。ミサキちゃんはジュースの方が良いね。」

 確認し、お婆ちゃんは台所へ。私達は、座敷へ。


 座敷で座ると、直にお婆ちゃんがお盆を持って来た。

「お待たせ。」

 お盆の上のコップに付いた水滴が、その冷たさを語っていた。

「美味しい〜。」

 喉を冷やす心地よさに、口の中を満たす甘さ…、まさに、ジュース最高!


 お爺ちゃんとお婆ちゃんが色々と聞いて来るので、答えるのは孫の努め…。

 でも、やっぱり飽きてくるのは子供の性(さが)。


「お外行って来る!」

 立ち上がると玄関へ向かう。

「遠くに行っちゃ駄目よ。危ない所も…。」

 お母さん、私を幾つだと思っているのか…。もう八歳。いつまでも、子供扱いして。とりあえず、

「はーぃ。」

と、返事はした。

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