第3話 到着

 到着! 目的地のお母さんの実家だ。

 お母さんも一安心したようで、体の力が抜ける。


 車の音を聞き付け、お爺ちゃんとお婆ちゃんが家から出て来た。

「よく来たね。」

 お婆ちゃんの笑顔。

「よく来たな。」

 お爺ちゃんの笑顔。

 二人の笑顔で私の機嫌も少しは良くなった。

「ただいまぁ。」

 車から降りたお母さん。

「じいちゃん、ばあちゃん。来たよ。」

 孫を見た二人の笑顔はさらなる笑顔で破顔した。


「とりあえず、荷物降ろすから手伝って。」

 お母さんが車のトランクルームを開ける。


 一人多いと早い。あっという間に玄関に荷物の山が出来た。

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