えりかは不安でした

えりか視点の間話です。今日はもう1話投稿します。

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 えりかは今日の間、ほぼずっと寝ていたせいで眠気が全くと言っていいほどなかった。頼みの綱の由莉も寝てしまい少し寂しかった。



(ゆりちゃんも寝ちゃった……どうしよう、眠れないよ…………)



 何とか寝ようと取り敢えず横になってみたが、効果は見られず……えりかは眠気が来るまで目を閉じてさっきの事を考えた。



 ___さっきの記憶……パパとママの記憶以外にも……本当は変な……黒い何かが流れ込みそうになったんだよ……それで何となく分かった。





 今のわたしと……元のわたしは……性格も何もかもが全く違うって………





 もし、元のわたしに戻ったらどうなるんだろう……。多分、今のわたしではいられなくなる。元のわたしになって……今の記憶は……消えちゃうのかな……ゆりちゃんのことも、この思いも全部消えちゃうのかな……っ、そんなの嫌だよ……。元のわたしになっても……ゆりちゃんと仲良くしたいなぁ……。

 それに……消えちゃうかもしれない今でも、ゆりちゃんと……もっと仲良くなりたい。けど、ゆりちゃんはわたしといると少し辛そうにしている。わたしに1つ秘密があるみたいなんだけど……そんな事で、わたしはゆりちゃんを嫌いになったりなんてしないのに……

 だって……目が覚めて記憶も名前も何も思い出せないわたしの側にいてくれたのはゆりちゃんだから……わたしに『えりか』って名前を付けてくれたから……。今のわたしには……ゆりちゃんしかいない……ゆりちゃんがいなくなったら……もう生きていけない。もし、記憶が戻って今のわたしじゃなくなっても……覚えていて欲しいなぁ……



 そう考えている間にようやくゆるい眠気がえりかをそっと撫でて、徐々に意識が溶け始めていた。えりかもそれに抗わず、ゆっくりと意識を沈めていった。


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