由莉は朝早く起きました
本日2話目、そして日常会です!
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由莉が目を覚ますとまだ少し早かったのか、空がまだ群青色のような深い青に少し下の方から眩しいくらいのオレンジ色が染め始めている光景が窓から見えた。
「うわぁ、綺麗な空……今日は頑張るよ……!」
由莉は気持ちを整理し背伸びをすると風呂場に行って水を張り始めた。
___10分後
「ふぅ、気持ちいぃ〜」
由莉は着ていた服を脱ぐと部屋の中のお風呂にちゃぽんっと入った。とっても暖かいし、寝ている間に汗を掻いていたみたいだからすごく気持ちがいい。
(いろんなことがあったなぁ……ほんとに)
由莉は目を閉じると夢の中で出会ったもう一人の自分の事を思い出した。
私の思いを確かめるために現れたもう一人の私、あの子がいてくれたから私は答えが出せた。本物の殺意も覚えた。……だから、私は前に進むことが出来る。
(きっと……私の心を助けるために自分自身が作った子なんだよね……過去の私が……)
由莉はそんな事、今の今まで考えたこともなかったが、よくよく記憶を辿ると……
最後の記憶は……確か4年前、あの部屋にいた所からしかどうもないみたい。それ以前の記憶はかなり曖昧になっていてよく分からない。でも、パソコンだけは自分に当てつけられた物だと言うことだけは分かった。それに……どうやって生きていけばいいかも『なぜか』分かった。自分はその事を不思議にも思ってなかったけど……
(うーーん……よくわかんないや。もう一人の私もいずれ思い出すって言ってたし……それに、今は___)
マスターに会った時、なんて言えばいいのか……そればかり頭に渦巻いていた。マスターにたくさん不安かけて……いざ会った時なんて言ったらいいのかな……
「むぅ……ぶくぶくぶく」
由莉は顔まで水の中につけると息を水中に吹き込んだ。特に意味はないけどこうすると何となく落ち着く……。
そのまま15分くらいゆっくり浸かると、風呂を出て髪の毛をドライヤーで乾かす。水分が髪に残っていて髪先がいくつかにまとまっていたが5分も乾かすとサラサラの髪になった。由莉自身もこの髪が大好きだ。
その後、クローゼットにあるジャージに着替えた。おしゃれとかには一切興味がなかった由莉は服には着やすさを重視していた。
あの子を使って撃つ時、膝が擦れると痛いだろうとマスターは下は長袖、上は長袖と半袖を半々ずつ揃えてくれた。しかも通気性もいいし着やすいからお気に入りだよ!
サイズは140、10歳女子の身長の平均と同じだそうだから私は10歳だと思うことにした。年齢も誕生日も私は分からないし、正直言えば、なんだって良かったけど、何となく……ね?
ここ最近、だんだんと暑くなってきていたからと由莉は黒色のタンクトップの上から半袖のジャージの袖を通した。
「うんっ、さっぱりした〜!」
由莉の覚悟が試される1日が始まる____
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次回、第2章-完結-
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