文字数少ないですが、必要な描写なので

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　由莉が地下に行った少しあとの事、阿久津は由莉の部屋を通り過ぎようとした。その時、阿久津は違和感を感じた。

　扉が締まりきってないのだ。すごく些細な事だったが、阿久津は何故か胸騒ぎがした。

(由莉さん、いつもドアしっかり閉めているのにな……)

　怒られるのを承知で少し覗いたところ……部屋のベットのシーツはめちゃくちゃになり、服も脱ぎ散らしてあったのだ。

　阿久津はたまに由莉の部屋の掃除をするのだが、いつもは自分が掃除する必要がないくらい綺麗に整えられていて最近は少し確認するだけとなっていた。

(そんな由莉さんが今日に限って……おかしい。何か違和感というか胸騒ぎというか……一度地下に行った方がいい気がしますね……)

　部屋を後にした阿久津は最初は少し急ぎ足で地下室へと向かっていたが、自分でも気付かぬうちに走り始めていた。

(ものすごく嫌な予感がする。まさか……由莉さんに何かあったのでは……！？)

　阿久津は地下室に入るための扉まで走っていくと決められた暗証番号を指を光の速さのように動かしロックを解除するとドアごとぶち破るように開け、階段を転がり落ちるようなスピードで駆け下りていった。

(気のせいならいいのですが……っ！)

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