🍶獺祭のだっちゃん
それだから、というばかりではないのだが、大層な人気者だ。ご指名が多いのはもちろん、棚に並んだ面々もだっちゃんが来るのを楽しみにしている。
だっちゃんはそれはそれは可愛らしいコツメカワウソだ。
擬人化が前提なのに何てこと! とか言ってはいけない。だって、だっちゃんは
さて。だっちゃんは大人気だ。やって来ると
可愛い可愛いと言われて。すりすりと撫でられて。だっちゃんはご満悦だ。つぶらな瞳をきゅるん、と瞬かせて皆を見上げる。
「やーん。かわいいー」
大切なキューちゃんを森伊蔵さんにぽんと預けて黄桜ちゃんがだっちゃんを抱き上げた。頬擦りされてきゅっきゅと嬉しそうな鳴き声を上げるだっちゃん。ますます可愛い。
月桂冠ちゃんの可愛さは格別だが、だっちゃんもなかなか可愛いもんだな。と森伊蔵さんは思う。預けられたカッパを抱きしめて、少ぉし眦を下げる。
「私にも抱っこさせてー❤」
月桂冠ちゃんが黄桜ちゃんに両手を差し出した。きゅうっ、と可愛い声を上げてだっちゃんが月桂冠ちゃんの腕のなかに収まる。嬉しそうに微笑んで月桂冠ちゃんがだっちゃんに頬を寄せる。
ぶっっ。
その可愛さはもはや凶器だ。
頭に血が
今は幸せな夢のなか、なのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます