詩？

戦闘機の口笛（ミッキー・マウスに捧ぐ）

戦闘機の口笛が

インタアネツト・ラヂオから聞こえる

南の海の

ひょっこりひょうたん島の

英雄的な損傷から

発見されし音源だという

官制化された抒情が

ぼくを襲う

「生きねば。」

生く末は官制が決める

ぼくが住んでるありふれた街の

郵便局や銀行やスーパーマーケットや

焼肉店や＊＊料理店が建ち並ぶ

国道を過日

きみたちは行進してたね

旗を

旗を

小さな大きな旗を

大きな小さなお尻をふりふりしながら

ありふれた街のありふれてなさを糾弾しながら

ぼくは

なにもかんがえず観てた

なにをかんがえて

なにをすべきだったのかと

首をひねり殺しながら

南の海から引き揚げられた

つくりものの記憶が

ぼくを充たす

ぼくは革袋

記憶を呑み干し

記憶にでっぷり

破裂するまで

きみたちもだろ？

コメント欄に書いてあった

南の島は

イタコでいっぱい

（戦闘機乗りのミッキー・マウスに追われて

　崖から身を投げる親子とか

　前や後ろを死ぬほど気にする様子とか

　着物から足首を出して跳び込む一部始終とか

　ふたりの二度とふりふりできないお尻を

　波間に映した記録映画とかね）

そして現地のホテルじゃサイコな目撃情報が

（インタアネツト・公報に載ってた）

イタコのことを知るわけないだろ

政治のことなど知るわけないだろ

＃イタコに政治を持ち込むな

（いいね！）

ぼくはデロリアン

まことに遺憾ながらまだ死んでない

ので

耳を凝らし眼を澄まし

自分の機影とエンジン音の

官制化を噛みしめます

「＊年先の未来へbackします。」

ミッキー・マウスはアニメで

ミッキー・マウスはモノクロ

ミッキー・マウスは船乗り

ミッキー・マウスは舵取り

ミッキー・マウスはお尻をふりふり

　口笛を鳴らす♪

（それを観てる

　この瞬間にも

　英雄的な凱旋が

　ぼくのインタアネツト・頭には聴こえてる♪）

きみたちもだろ？

また街に来るんだろ？

コメント欄に書いてんだろが