~学校生活~

第2話 ~学校生活~

 父さんの拳は見事俺のみぞおちにヒットした。俺が激しい痛みに襲われる中でも父さんの暴力が止まることはない。俺は抵抗することができないまま気を失った。

 

 目を開けた瞬間光が目に勢いよく飛び込んでくる。...俺はなぜここに? 一時考え込んでやっと思い出した。昨日は父さんに呼び出されてそれから...。思い出すだけでも胸が痛い。 [お兄ちゃーん] ドタバタと聞こえてくる足音と共に鈴花の声が聞こえてくる。[なんのようだろう..? そう言えば今は何時だ..?]と呟くと共に目の前に表れた鈴花が[朝ごはんまだ..?]と訪ねてきた。俺はこの言葉を聞いて時計を見ると..。[げっ..!もう6:45っ!?]まずいこのままでは遅刻してしまう。俺はパンを焼き、妹にくわえさせて学校へ走っていくように言った。俺はというと、父さんの大量の酒の空き缶と煙草を処分して行かなければならない。もう遅刻確定だ。焦ることなく家を出た俺は同じ状況に陥っていた友達の和也(かずや)と出くわした。彼は、俺の家の家庭事情や暴力を受けていることなどしらない。彼にそういうことを言うのは俺が辛い。なにより彼の家庭は..。[りっくー!流石に走らないとヤバくね!?] [お、おう。そうだよな] [じゃあ、後についた方が先生に事情を話すことでいいよなっ!] [ああ] [じゃあ、よーい...]と、俺が言いかけていたときには和也はすでに曲がり角を曲がって視界から消えていた。[ちょっ。待てよー!]


 結局俺が先生に言うはめになってしまった。[...あいつフライングだろ]ムスッとした表情の俺の顔を覗き込みながら満足そうに微笑む和也。正直少し腹が立った。先生に怒られて教室入っていった俺たち。今日も地獄の日常が始まる..。

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