第6話 運命を覆す力

「ウンメイヲクツガエスチカラ...イウヨリミタホウガハヤイダロウ」

そう言って困惑し続ける僕に木の実を1つくれた

と言ってもカピカピで少し臭い

「ソイツハスグニワレル。ユカカラオトシタダケデスグニワレル」

不猿が同じような形状をした木の実をわざと落とすと、「パリッ」と

ポテチを食べた時になるあのさくさく音が響いた

「トコロガ、ウンメイヲクツガエスチカラヲツカウト...」

「え?いや待てよどうやって使うんだよ?」

木の実を落とそうとした不猿の手は止まらず、木の実を落とした

「おい待て待て待て!使い方わからんぞ!」

やばい落ちる落ちる落ちる!

しかし...











木の実は「コンッ」と音を立てただけで割れたりはしなかった」

「え?え?え?」

困惑する僕をもろともせず、「カクツカイテニヤドッタチカラハネンジルトカッテニハツドウスル。ムズカシイレンシュウハイラナイ」

「ほぇ〜」

不猿の解説に納得した僕は機械魔から放たれている光が少し鈍くなっていることに気がついた。綺麗なサンゴの海のような色を発していた光はくすんで青と緑を混ぜたような色になっている

「タダ、チカラヲツカウコトデショウヒスル、キカイマスイゲンノリョウモコトナッテクル。ソノナカデモ、ウンメイヲクツガエスチカラハトクニショウヒガオオキイ。」

「蓄えている量は増やせないの?」

そう問いかけた時不猿は僕をジッと見た

「な、何だよ」

「ソイツハオメエシダイダ」

「修行しろってか?え?」

「ソウユウコトダ」

「じゃあここに来る時に出てきたあの鎖っぽいやつは?」

「アレハナ...ダレデモツカエルヨウニナッテルシ、キカイマスイゲンはショウヒシナイ。ホカニモアルゾ。シリタイカ?」

「貰ったら貰ったで使いこなさないと意味ないからね

聞いとくよ」

「ワカッタ」

それから30分ぐらい不猿は機械魔についていろいろ教えてくれた

研究所の崖を乗り越える時に出てきた鎖のような物

どうやら、「老木の鎖」というらしく、その気になれば地球を一周できるらしい

鋭く薄い葉を射出する「鋭薄の葉」

他にも、一瞬で小さなキャンプ場を建設する「蚤の宿」

生きるのに必須な物を一瞬で探し出す「生存の探索」

などなど色々あるらしい

「マァコンナモンダ」

「機械魔水源の補給ってできないの?」

「ワスレトッタ、コレヲヤロウ」

と、不猿は懐からファンタジーな世界のRPGで出てきそうな形をした

水色の瓶が5個入っているバッグを渡してきた

特徴としては、収納部分は木製でできていて、見かけによらず結構伸縮性がある。

スイレンの葉を重ねて太い紐状にし多様なものが付いており、長時間かけても

肩が痛くなる心配は無さそうだ。

「ありがとう。この瓶でないと補給できないのか?」

と、バッグの中から瓶を1つ取り出しいろんな方向から眺めた

見た目はガラス製ではあるが

質感はガラス製というより竹製という表現が良い気がする

「アァ、ホキュウデキナイドコロカ、ソレイガイノイレモノデ、キカイマスイゲンヲイレルトイレモノガトケテシマウカラナ。」

「なるほど〜」

瓶をバッグに戻したと同時に不猿は告げた

「サッキ、キカイマノチカラヲハッキスルノハオマエシダイダトイッタダロウ?」

「そうだけど...まさk」

「コッチダ」

セリフを言い終わるのを待つこともなく不猿は席立ち部屋を去っていった

「あ、ちょっと!待てよ!」

それに続いておわてて部屋を出る俺がいた

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