第8話  特攻部隊

 特殊部隊トムズキャットの隊長であるトムは、私小連隊長率いるラブコメ軍と合流すると、敵の主力部隊に風穴をあける為に自軍から特攻部隊を出す提案をした。


「いくら特攻部隊とは言え、敵の主力に小数で突撃するのは無謀ではないのか」

 私小連隊長の心配は当然なことである。


「いえ、シテン隊は、我トムズキャットの中でも特別な存在です。必要な時に必要な働きのできる精鋭達です。危険な特殊任務を専門とする遊軍のような存在なのです」

 トム隊長は涼しい顔でそう答えた。そこにはシテン隊への絶対的な信頼感が滲み出ている。


「何よりも兵力の均衡している今、それを撃ち破る作戦こそが必要なのではないでしょうか」

 トム隊長の提案に反対する者は一人も居なかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る