五章 勇者、久しぶりに竜殺しに挑む(6/6)
○
白の世界に、黒の
黒の
「チ────!」
しかし。白の世界の主である
「『
氷の
「カ、ア!」
「……フン。多少、やるようになった」深い息を
「
実際のところ。
(ブレスなり
コキュトーは無手であるダイスに対し、
「──まあ、そろそろか」
「……おお。御気は済まれましたか。なに、
「ああいや、
「は…………?」
「コキュトー。貴様の力は見事。時の力を
「え、は、光栄の至り……で」
ダイスの視線は、数メル横に
「しかし、貴様も運がない。よりにもよって時間氷結とはな」柱を
「何を……何を言っておられるのです、王よ」
返答は、
「
「
「そ、それは一体どういう」
「あぁ──知らんで戦っていたか。この骨、生前の名をアルヴィス・アルバースと言う」
「な…………!?」
「どりゃっせい!」
停止していた
「なん……だと……」
「あーつめってぇ! くそ、やってくれやがったな。
ぱんぱんと、
「
「たわけが」くつくつと、
「何を……言って、おられる」
半ば
「人に産まれ、人に
は、と。アルが少年の後姿を見た。
「──あぁ、
「
「いや、コレと再戦はやぶさかでは無いがな。今生の姉に禁じられてはな」
「──ああ」笑いに近い声が、白骨から出た。「一応言うこと聞いてんだな、家族の」
「
「……私にどうせよと
「ハ。まだ
うむうむと、ダイスは何度も
それに、コキュトーは
「──よろしい。ならばこの私の意志の元!
──
「その意気や良し」ダイスが満足げに
「やる気出させてどーすんだ
「これは
「うわ、じゃあお前実質
「骨まで出している貴様が言えることか」
言い合いながら、一人と一体の転生者は
「その
コキュトーが
「うおおめっちゃ手が熱い! こうなると思った!」アルが悲鳴を上げながら
「
「やってみるか」
「! ──チッ!」
放たれるのは、
出来上がるのは、結界のエアポケットだ。周囲の氷雪が
「射程内だぞデカ物……!
「
激音が連続した。光を
○
その
「氷柱が消えたかと思えば……! あ、あの内部はどうなっているのだ……」
「
ミクトラは小さく、心が
(アル……! 私は、
○
「
先の
(
「ようやく
「────!」
「『
「ゴォ、ゥゥゥア!」
「チ、防いだか」
コキュトーが反射的に上げた
「く、グ……!」
「でかしたガキんちょ!」「
コキュトーが
アル
アルもダイスも、単独で戦っていた時には
だが。一人と一体であれば。
「おの、れ…………!」
コキュトーの体が
「左
金属音と
(
(
「っ……、あー気持ち悪! 気持ち悪!」
「文句があるなら今すぐその
ディスパテの
三者の
──そして
(は──速すぎ……る……!)
「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」
そして、
「ウ────ギィガバァァァァアアアアッ!!」
「ッ」「ぐ……!?」
「
「否!
アルとダイスが上空、大穴の開いた結界から空を
コキュトーは
「…………アルヴィス。結界を全てその
ダイスが重々しく言う。その口角は上がっている。
「何する気だ、あいつは」
「問題だ。
アルが想像したのは、最上級
「あー、そういう……。くそ、
無論
「
「
アルががしゃがしゃと走り回りながら、結界の
「そこで、折れぬ曲がらぬ、
「無茶苦茶言うなーお前……なに、そのヤバそうな手」
「『
そう言う
「おい……一応お前連れて帰れって
ダイスの
「骨ごときに見くびられたモノだ……
「ならいいけど。
おそるおそる、アルが黒手の上へと乗った。だが
《可能な限り
コキュトーの念話。
「
「はー
そして。
高空五十キル。異世界の言葉ならば
地上。王都
両点から同時に、
「行って────────────来い!
「うっせバ────カ! 絶対
地層を軽々
「……今度こそ、
ただ一
続けて天へと飛び立った、
それは、
「アル────」
三人の女性が、異口同音に言葉を発した。何が起きているかなど分かりはないが、黒の光は
音速を
(あの
とても声を出せる
(貴様、だけは────)
(『
「『
光が大陸中心高空で
「ガアァァァァァァッッッァァアァァッァアアアアアアアアアアアアアアアア!」
「────────────────ぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおお!」
そして、
「────
「いや、じゅーぶん強かったよお前……じゃーな」
コキュトーは笑ったようにアルには見えた。
「死が、死を
アルが聞き返す
それを見届けながら、アルは地上へと落ちていく。
「…………さてこれ、着地どうしよっかなぁっぁぁあっぁぁぁぁあああああああああ!」
声は風に
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