骸骨は予定を組む
名前:ムルト
種族:
ランク:B
レベル:16/70
HP7800/7800
MP100/2710
固有スキル
月読
凶剛骨
下位召喚
下位使役
魔力操作
変温
味覚new
欲器(憤怒・怠惰)
火事場の馬鹿力
スキル
剣技Lv2→4
拳闘術Lv2→3
戦斧術Lv1→2
灼熱魔法Lv3
風魔法Lv6
水魔法Lv5
暗黒魔法Lv8
危険察知Lv9→10
打撃耐性Lv5new
隠密Lv10
身体強化Lv8
不意打ちLv8
カウンターLv4
称号
月を見る魔物、月の女神の寵愛、月の女神の祝福、月の使者、忍び寄る恐怖、心優しいモンスター、挑戦者、嫌われ者、人狼族のアイドル、暗殺者、大罪人、救済者、欲深き者、罪の器
名前:ハルカ
種族:魔人族
レベル:70/200
HP10040/10040
MP12100/12100(+700)
固有スキル
鑑定眼
魔力操作
アイテムボックス
美食の徳(堅固)
限界突破new
スキル
杖術Lv7→8
拳闘術Lv3new
経験値UPLv10
火魔法Lv3
聖天魔法Lv1
氷雪魔法Lv1→10
暗黒魔法Lv1→闇魔法Lv5
打撃耐性Lv5→6
状態異常耐性Lv6
遊泳Lv7
気配遮断Lv2
潜水Lv5
突進Lv5
邪眼Lv1
身体強化Lv5
器用Lv2
称号
転生者、転生神の加護、忌子、勇者、超人、限界を超えし者、救世主
どうやら、二人ともいくらかレベルアップし、スキルも獲得しているようだ。
俺の獲得したスキルは、味覚と打撃耐性。
味覚は黄金の水を飲んだ時、打撃耐性はあのスケルトンと戦った時に得たものだろう。
ハルカは、限界突破と拳闘術。
暴食が失われ、暗黒魔法は闇魔法になっている。
拳闘は、氷獄の姫の時のあの大爪が入ったのだろうか、もっとも驚くのは、限界突破のほうだ。
レベル上限が100から200になっている。
「これは、すごいな」
「はい。でも、レベルだけじゃなくて、他の全ても限界を超えれるような、そんな感覚がします」
力やスピード、魔法もきっとパワーアップしているのだろう。
ハルカはメイスを出し、ちなみに、ハルカのメイスの名は「蓮華」になっている。
ハルカは魔力を練り、何かの魔法を使おうとしていた。すると、あの時と同じ、氷像のような女性が現れる。
部屋の温度が、数度下がった気がした。
『あらご主人。もう体は回復したの?』
あの時とは違った、少しとぼけるような口調で彼女は言う。ドレスに身を包み、宙を浮いた、勝ち気な女性、これが氷獄の姫なのだろう。
「お、おかげさまで、は、初めまして、ハルカです」
ハルカは緊張しているようだ。別に初めまして、というほどではないと思う。あの戦いで共闘したのだから。
『そんな固くならなくていいわよ。私はあなたのことをよく知っているもの。ね?海風春華ちゃん?』
氷獄の姫は、ハルカの前世の名を言い当てた。
ハルカは特段驚かず、氷獄の姫に聞き返す。
「なぜ私の名を?」
『ずっとあなたの中にいたからね。あなたの前世も、そこのスケルトンとの旅も、その心内も、ぜ〜んぶ見たわよ』
うふ、と優しくハルカへと笑いかける
ハルカは、氷獄の姫の言ったことを理解したのか、顔が赤くなっている。
「そ、それは置いておいて!なぜ、あなたを今まで召喚することができなかったのでしょうか?」
『それはね』
氷獄の姫は、両手に大きな氷と、小さな氷を作り出し、説明を始めた。
『この小さいの、あなたの許容量、まぁ、MPと思ってくれて大丈夫よ。それで、こっちの大きいのが私』
その大きな氷は、ハルカの許容量と言われた氷よりも遥かに大きかった。ハルカをりんごで例えたら、氷獄の姫は馬車の車輪を大きくしたぐらいの大きさだ
『当然、この大きさを、あなたが扱うことはできないわね?あなたが成長して、MPも伸びてきて、やっと私を召喚できるほどになった。と思ったら暴食の罪なんて獲得して……あれは内からあなたをも食べようとしていたわ。美徳のスキルと私でそれは食い止めたけどね』
「そ、そうなんですか」
『あの真っ黒いスケルトンが暴食を奪ったおかげで顕現できたってわけ。正直、長時間私を召喚するのはまだまだオススメしないわ。堅固の美徳のおかげで私を扱えるだけ。気をつけなさい』
「はい」
『じゃ、私はそろそろ戻るわ。喋らなくても、共に同じものを見ているわ。あなた達との旅は退屈しないわ。話せてよかった。また、話しましょう』
そう言うと、氷獄の姫は水蒸気のようになり、ハルカの中へと戻っていく。
俺は一言も喋ることはできなかったが、ハルカが自分のスキルと喋ることができたならば、それに越したことはないと思う。
俺はハルカのステータスを覗き見た。
名前:ハルカ
種族:魔人族
レベル:70/200
HP10040/10040
MP640/12100(+700)
話していた時間は5分ほどだというのに、MPが早くも底を尽きそうだった。
俺はハルカにそのことを伝えると、驚いていたが、予想していたようで、ぐったりとして、ベッドに横たわっている。
「名前、聞けなかったです」
「そんな暇、なかったのだろうな」
俺は机の上からそう答える。
氷獄の姫ほどではないが、俺も召喚魔法が使えるようになっていて、さらに新しいものを呼べるようになっていた。
スケルトンホースと、ジャイアントスケルトンだ。
俺の召喚魔法はどうやら、見たものか、倒したものを召喚できるようになっているらしい。ジャイアントスケルトンを出すと天井に穴が空いてしまうので、俺はMP1を使ってスケルトンホースを呼び出す。
「ブルルルゥ」
そう一鳴きし、部屋の中で静かに立っていた。1分立つと消えてしまったが……つまり、今の上限、100MPを使えば100分間は動くことができるということだ。その100分のうちに、少量でも魔力が回復するので、もう少し伸びる気はする。
「ハルカ、これは、フッドンの依頼をキャンセルすることになるかもな」
結果、俺たちはスケルトンではあるが、馬を手に入れたのだ。
馬車で旅をすると、止まりたいところで止まれない。バレるリスクが上がるなど、いろいろなことがある。
鞍などを購入し馬でゆっくり旅したいのだ。
「そう、ですね。じゃ、また来た時に断りましょうか」
「そうだな。フッドンには悪いが……な」
★
その後、2時間ほど経った。先にイメルテが帰ってきて、共に資料を眺めていた。
なかなかにためになることが書いてあった。
スケルトンが大量発生しているところや、モンスターが全然生息していない場所、セーフゾーンになるような場所が書いてある。
「イメルテ、これは役に立つな」
「はい!ムルトさん達に安全に旅をしてほしいので!」
嬉しい限りだった。できることなら、戦いや厄介ごとには巻き込まれたくはない。
自分から入っていくこともあるが、それは俺のやりたいことだからなのだ。
それからさらに1時間後、フッドンが帰ってくる。どうやら、馬車を用意できたらしいのだが、俺はスケルトンホースの話をし、詫びた。
フッドンは怒りもせず、頷いた。
「よーしわかった!馬車はキャンセルしてくる!それと、明日までに馬鎧を作ってくる!」
胸を叩き、元気よくそう言った。スケルトンホースの骨を隠すために何かをしなければいけない、というのは思っていた。フッドンは、スケルトンホースの骨を隠せるような全身鎧を作ってくれると言った。
採寸を図るために、スケルトンホースを召喚し、フッドンはそれを触ったり眺めたりして、体長や関節の曲がり具合などを確認したようだった。
「今度こそ任せてくれ!いってくるぜ!」
フッドンは部屋を飛び出し、黄金の泉にある自分の工房へいったようだ。
俺とハルカは、イメルテとどのルートを巡るか、行くまでに綺麗な場所がないかなどを話し合いながら、夜を楽しんだ。
明日は、ハルカと共に買い物をしに行く。
俺の人狼族にもらったローブは、あの戦いでズタズタになってしまっている。ワイバーンの皮で作られ丈夫だったのだが、死の瘴気とやらで朽ちてしまった。
体を取り戻した時に体を隠せるよう、買い足さなければならない。
他にも、ハルカの服や、雑貨などを見て回ろうと思っていた。
(ふむ、いいな)
俺は壁に立てかけられている月欠と宵闇を眺めていた。
月欠をどうやって治すのかと、宵闇を早く使いたいという気持ちが溢れる。
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