第三章 デートへ行きましょう 3
電車を降り、再び改札を通っても、彼女の
駅から学校までの道中だ。さっきまで元気だった
先ほど改札を通るのに手こずったこともあり、
このまま行けば
彼女が
「
時間はまだ
チャイムが聞こえてくる。だが、まだ
「……ごめん、
それというのも、彼女の表情がそれをさせてくれなかったのだ。あまりにも表情が険しい。
なぜそこまで力んでいるのかはわからないが、彼女は何かと戦っていた。
そのおかげで女子の
だというのに、
「だ、
「
そこでようやく彼女は顔を上げる。その表情は悲痛に
そして、彼女はゆっくりとその原因を口にした。
「……トイレ……、行きたい……」
「………………」
行きなよ。
もしかして、彼女はずっとトイレを
「……あ」
そこに
もし自分がトイレを
その
「時間は!?
「多めに見積もって、一時間半くらい……。あと三十分はあるわね……」
「三十分……」
彼女はずっとトイレを
もう限界の限界だからこそ、彼女の足はついに止まってしまったわけだ。しかし、
「と、トイレにいる人にドアを開けてもらうとか……」
「ドアを開けてもらうだけじゃダメなの! わたしは今、下着を下ろすことも、トイレットペーパーに
「……
「バッカじゃないの!? 事情を知らない人からしたら、とんだド変態じゃない!」
どうすればいい。どうすれば……。
しかし、事情を知っている人ならば。
「……
「なに……」
ほろほろと泣いている
「
「な、なにを、何を言っちゃってるのよ、あなたは! 自分が何を言っているかわかってるの!?」
「わかってるって!
「で、でも、でもでもでも! 全部やってもらえって!? パンツを下ろすところから処理するところまで、何から何まで!? 男の子相手に!? 無理に決まっているじゃないッ!」
「でもこのままだと君は! 学校で
言葉を重ねて無理だと声を
顔をこれ以上ないほど赤くしながら、「でも、そんなの……、そんなのって……っ!」と究極の
しかし、それがやんだかと思うと、軽く首を
「ご、ごめん、
「いや、
「え?」
「え?」
「え? じゃないですよ、このどすけべどもが」
突然
「さすがにこれ以上は青春とは
「え、でも……」
もじもじとしながら、手をぎゅっと
それを見て、
「わたしは
「そ、そう……?」
安心させるように言う
とはいえ、
「……なんでちょっと
「は、はぁ!? わたしが
そうは言うが、顔がにやけている。
結局、
「おお。今日は
自分の席に
一時間目が始まってしばらくすれば、二時間が経過して
「…………」
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