71 異世界裏稼業 ウルチシェンス・ドミヌス(2)「季節外れの肝試し」 烏川 ハル様
やっぱり、昼と夜ではテンションが違いますよねー。
仕事を終えた安心感もあるし、副交感神経が優位になってリラックスした気持ちになります。おそらく、昼間よりもなんだか幸せなホルモンとかが出てるんじゃないかな。
夜には夜特有のテンションがある。
そのせいだ
応援コメント返信に調子に乗ったような長文を返してしまうのは……(超赤面
夜書いた文章は、朝読み直すといいよ。
軽く死にたくなるから♪
異世界裏稼業 ウルチシェンス・ドミヌス(2)「季節外れの肝試し」 烏川 ハル様
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889540724
占い屋を営むゲルエイが、同じ露天商の一人から「息子の様子が最近おかしい」と相談を受けていた頃。ゲルエイの裏稼業の仲間である騎士ピペタも、同僚の騎士から、息子に関するトラブルの話を聞く。それらは、どちらも「季節はずれの肝試し」に端を発する物語だった。
魔女に呪われたと感じた少年は橋から落下し
息子を肝試しに誘った三人の人物のせいで、息子が亡くなったと確信した父親のレグは、ゲルエイに奴らを呪い殺してくれる人が欲しいと、依頼する。
復讐を行うかどうかに、善悪の判断は関係ない。
必要なのは、思いのみ。
決して善意によるものではない、復讐を主軸に据えた裏稼業ストーリー。
この物語は、たくさんの人間に視点が移されて進行する、群像劇的なストーリーです。
復讐や家業のメンバーは4人ですが、ゲルエイとピペタ以外はあまり出てきません。
それよりも、魔女の遺跡で肝試しを強要されたファバが、前半の物語の中心となります。
魔女の遺跡とは、魔女というあだ名の研究員が、自らの研究を行っていた研究所だったのですが、とある復讐のために、魔女は自ら焼身自殺をして、本当に呪いがきいたのかは確かではないですが、対象の者はなくなってしまいます。
これが魔女の遺跡の発端。でも、ここで季節外れの肝試しを強要されたことで、ファバは本当に魔女の呪いにかかってしまったと不安が募ります。
不安と疑念を募らせたまま、ついにファバは命を落としてしまいます。
これが呪いによる出来事であるのか、それともこれは無関係の出来事であるのか、この時点では判断がつきません。
けれど、父親にとって、死の詳細なんてどうでもいいのです。重要なのは、息子は他人に肝試しを強要されたことで亡くなってしまったという事実だけです。
こうして、裏稼業として復讐屋をやっているとは知らないながらも、レグはゲルエイに復讐がしたいと告げる。こうして物語は進行していきます。
詳細なキャラクターへの描写は光っていると思います。いや、頭の話じゃなくて(また髪の話)
どうでもよくはないのですが、敵キャラの妻の詳細な設定と結婚までに至る経緯には、人間観察を詳細にしている様子があり、物語がとても意図的なものであることを感じさせます。
騎士とはこうあるものだといった信念からのお堅い性格、自分で起こした出来事は自分で始末をつけるといったことを実践させる教育方針。庶民など虫けら以下だという思想。
キャラクターとして筋が通っているからこそ、厄介なレグなどを息子に殺させようとするのだから、悪役点数としてはまあまあ及第点ですかね(なんだその点数
信念として動いているのですが、微妙な小物感が残念。敵キャラとなるアリカムは騎士団の小隊長という立場であることから、支配と統治に長けた性質を持っているのでしょう。
しかし、恐怖や締め付けによる支配のみの一辺倒で、幅と広大な理念を感じないところが、少し微妙。もうちっと大物感が欲しかった。
他にもいいところとしては、裏稼業メンバーがなかなかバラエティーに富んでいる。
ゲルエイは占い師として生計を立てながらも、実は強大な魔力を操る魔女。
ピペタもアリカムと同様に騎士団の小隊長でありますが、アリカムとは違い良心も誠実さも持ち合わせている様子。
殺し屋モノクは女性でありながら、俺などの男口調のキャラ。口ではぶっきらぼうなことを言いながらも、彼女なりのやさしさを持ち合わせている。
なぜか現代から呼び出される異世界からの転送要素である京ケン。
その世界だけでなく、メインというわけではないのに異世界からの召喚キャラクターを混ぜるところは、少し物珍しさを感じました。
魔女の遺跡の話が詳細に語られるところくらいから、物語がおもしろくなってきたと感じたのですが、
これ企画じゃなかったら最初の数行で読むのを止めているだろうなあ(汗
物語を読んで感想を書くなんて面倒くさい作業をしているので、意外に思われるかもしれませんが、
私は結構面倒くさがりやなんですよ←またまたあ
物語の雰囲気は最初の数行でも醸し出されるものだと思う。で、雰囲気を出せているかという意味では、間違いなく成功していると思うんだ。
けれど、雰囲気が出ていることと、読みたくなることとの話は、やはり別だと思う。
だって、日付を説明される時に
今日は、霜の月の第三、大地の日。月日としては十一番目の月の、三番目の日であり、曜日としては一週間の中で六番目に相当する。
素直に11月3日の土曜日って書いてくれませんかね!(日曜始まりなら金曜日)
この記された文字を脳内変換しろと強いられた瞬間「これもう読むのやめようかなあ」と思いました(諦め早)
楽しみたいのであって、面倒くさいことをしたいわけじゃないのです。
でも、面倒くささも味であるので、ああ難しいなあ!
結構物語の質としてはいいと思うのですが、もう一つあまりなじみ辛い要素があります。
キャラクターの名前が脳に馴染み辛い……
ゲルエイで女性も「そうなの?」って思いましたが、ピペタなんか特に馴染み辛い。
おそらくですけど、日本人の名前で半濁音の名前って、ほとんどいないじゃないですか。ぺーぱーくらいじゃない?(芸名)
しかも、やはりタイトルも馴染みのない言葉すぎて、あまり興味という波に乗ってこない。だって、知らない言葉だし、興味を持ちようがないというところが、悲しいところ。
作者様はオリジナリティというものをとても重視している様子。勧善懲悪でないため、キャラクターを葛藤させたり、復讐に必要なのは思いであって、善悪の判断ではないと言った、曖昧ではあるが基準をきちんと決めていて、とても洗練された思想を感じる。
やっぱりだからこそ面倒くさい部分もあるのですよ。親近性が高い(似ているところ、理解できるところ)方が、人の心にはなじみやすいのです。ゲルエイって言われるより、アリスとかの方がウケがいいかもしれないし。
まあそういった大衆が飛びつきそうなことに迎合したくなさそうな雰囲気も感じるため、このオリジナリティは良い部分なのでしょう。
それに、知らないだけでどこかの界隈では有名な名前なのかもしれないし。
良くも悪くも……とは今回は言わない。
これは完全に人を選ぶ物語だと思う。
ちょうど同時に、小説を貸してあげるといきなり言われた手前、借りてしまった物語も読んでいるのですが(読む量を増やす愚行。しかも上下巻なんだぜ……)、文章は簡素でありながらもとても面白い。最低限の説明と意図を持っているが、悟られづらい要素も組み込まれた会話。
出来る限り複雑にならないように、わかりづらい言葉は『』書きで説明する丁寧さ。そして自分が犯人にされかけているという嫌な展開から始めることで、読者の心を初っ端から揺さぶってくる巧みさ。そうか、これがプロか、と感心しました。
性格設定やキャラクター付けって、物語の方向性をはっきりさせるために設定することがあると思うのですが、意図的でありすぎてわざとらしくなるケースもあるように感じる。
悪役が悪役らしくあるのはとても良いのですが、水戸黄門のようなわかりやすい物語であれば、そういった単純さが際立つ気がします。
少年の思い込みの結果が、実はそこまで悪いことをしていたわけでもない少年たちに飛び火し、更なる罪を重ねたことで復讐の憂き目にあう。複雑な物語であるので、人間らしい複雑な心境がもっとあっても、魅力となり得たのかもしれない。
単純さがいいとか複雑さがいいとか、ほんと自分で書いていて読者ってわがままだと思う。
まあでも、自分自身の書き方を大切にしながらも、自分勝手な読者の無茶ぶりを叶えていくうちに、どんなことにも動じなくなる自信と技術となっていくのだと思います。
サイヤ人が強くなるのも、瀕死に陥るからであり、困難を乗り越えるたびに、解決を学んで、更なる力となっていくはずです。
これからも、期待しております。
約316万
明日は休みだ――――
内覧会の見学に行って、恩師や同僚たちと飯を食いに行って、そのあと店にいって、おそらく反省会をして、たぶんお酒かなんか飲んだりして……
小説を読む時間はどこ?
い、いや諦めるのはまだ早い。まだ俺には日曜日が
出勤でした(そのための木曜休み)
この企画、いつ終わるの?
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