36~47 スーパーリエミ様タイム②

 もうちょい早く帰ってくる予定だったのに、どうしてこうなった?


 しょうがない。しょうがないんだ。


 帰ってくる途中に「助けてください」って部下から電話がきたのだもの(嘆)


 上からの呼び出しよりも、下からの呼び出しのほうが辛い。


 だって、より切実で困っているのだから。







 あああああん疲れたもおおおん


 こんな時は読む! 小説読む!


 小説を、読むとね、心が、安定、するんだ(狂気)




 スーパーリエミ様タイム②


 https://kakuyomu.jp/users/riemi


 36 人生の散髪屋




 よく高校デビューとか、大学デビューとかで、新しい自分になろうとするじゃないですか。


 失恋して髪を切るという、新しい私デビューを果たしたデコちゃんは、周囲の人から他人だと見られるようになります。


 本当に新しい私デビューしちゃった!?(人生単位)


 私も昔失恋をきっかけに禁煙して新しい私デビューしてみたけれど、ちゃんと遠藤だってわかってくれていたから、とても衝撃的です←当たり前やろ


 理屈とかそういうものでなく、魔法のような力で新しい私になってしまったデコちゃんの運命やいかに、といった本作。


 不思議なものだねえ。現状に不満を持っていたとして、本当に現状が一切変わるほどの変化に陥ったら、きっと俺も言うだろう。「元に戻してくれ」って。


 コロナうんぬんでも思ったけど、日常は実は儚くも尊いもので、自分が今自分でいるということも実はとてつもなく幸せなことなのだ。


 でも、日常という枠に収まった時、自分が今そこそこ幸せであることを忘れてしまう。


 キリスト教信者のヒルティが「幸福論」で言うには


「人生において一番堪えがたいことは、世の経験を積んだ多くの人々の言うところによれば、悪い天気の日が続くことではなくて、雲一つない日が続くことなのだ」


 雲一つない晴天を嬉しく思えるのは、雨の日があるからだ。晴天のみの恩恵を受け続けると、それは日常と化し、喜びの対象ではなくなってしまうように思うよ。


 ふと自分自身とは何かについて考えて、嘆きを叫んだサカナクションの「アイデンティティ」という曲がある。サビがとても印象的。


 どうしてえええええええええええええええええええええええ↑ええええええええええええええ↑ええええ↓えええ

 今になって 今になって 僕は考えたんだよ

 まだ見えない自分らしさってやつに 朝は来るのか


 自分自身が自分自身であることを肯定し自信につなげること。


 それができたら、大抵は幸せだと思えてならない。


 それにしても、パチンコ台でパチンコ玉が落ちるさまが泣いているように見えるなんて、サカナクションの感性すげえ←いやまず作者様を誉めろ





 37 かくれんぼ


 かくれんぼがしてみたいという願望かあ。


 かくれんぼの楽しさって隠れとおした時の達成感もあると思いますが、見つけられた時の喜びも、あるんでしょうね。




 38 ヒーローの敵


 絶対に負けないヒーローも人間であり、他者との関係もあるというお話。


 絶対的な正義やヒーローに懐疑的な立場ではありますが、まさに一人を救うために世界を滅ぼすかみたいな問いを感じます。


 その時にならなければどうなるかわかりませんが。


 まずは「イリヤの空、UFOの夏」秋山瑞人著のような、世界を賭してでも守りたい人を見つけないとですね。


 今んとこ仲のいい女性って……妹くらいか←このシスコンが




 39 教えてくれ


 こええええよ。


 私には哲学史くらいしか教えられるものがないけどいいすか?


 後は年金制度と生活保護制度と障害者総合支援法についてとかそれくらい←感想をかけい





 40 天国と地獄の狭間で


 死んだ人間が天国にいくか地獄にいくか決められる話です。


 判断基準を見ると、「そりゃないよ」ってなります。




 41 ダイブ


 たかしーーーーーいいかげんにしなさい!




 42 なぞの声


 宇宙警察として勤務していた時に聞こえたなぞの声。


 その正体を探る物語。


 その意図と正体に気づいた彼は有能だと思う。ぜひうちの職場に欲しい。(小説の感想?)




 43 3人の宇宙人


 文化の違い。人と人が相いれないように、宇宙人とわかりあうのはもっと難しい。


 多様性を認め合うにはふれあいが必要だし、関係があるから相手のことを認めることくらいはできるかもしれない。


 共感なき連帯を広めるには、まだ難しいのかもしれないなあ。




 44 シャツ


 リエミ様どうしたの?


 普通にいい話じゃないの!?(感想がおかしい)




 45 わたる君の日記帳


 これはオチが読めた。


 ドラえもんでありそうなお話。


 わたる君にアドバイスをしたおじさんはそりゃあもうそれしかないよね。


 何も知らない彼もいずれ大人になる。それだけでも、いいですよね。




 46 回る円盤


 赤ちゃんの時に見た回る円盤の正体とは?


 今時あまり見ないよなあ。




 47 月のライン


 きた! 中編がきた! そこそこの長さがあって感想が書きやすい!(歓喜)


 その島は、1月に何度も沈む、アクアアルタという水に沈み現象が訪れる、不思議であり美しい島だった。


 その島に住む青年、配達員のメルは、手紙を運ぶメールボーイとしての役割を遂行していた。


 観光に訪れる客も多く、そこそこの繁栄と美しさがうりの島でちょっとした事件が……





 アクアアルタにゴンドラ移動。まるで「ARIA」天野こずえ著を思わせる世界観は好きです。いや、そもそもイタリアがモチーフなのだからイタリアが元ネタなんでしょうけど。


 島の配達員、お花屋さんに町長。町の繁栄を手助けしているホテルの存在に、街を愛して暮らしている人々。


 一見ほのぼのとしたお話かと思いきや、そこでは非合法の幻覚を見せる花が栽培されているのではと疑惑が持ち上がります。食すと幻想的なラインが見える花は、まるで麻薬のようで、法に触れたものです。


 島の繁栄や幸せの裏には、そうして汚い事実が潜んでいると問題を訴えかけるような本作。ただの優しく穏やかな世界観には理由や金が絡んでいるよといったリアルさがあります。


 資本主義社会である以上、金を稼ぐことが悪徳とはされていません。だからこそ、お金がないことで生まれる不幸は多くあるのが真実です。幸せとお金は=では結べませんが、お金がないことと不幸は≒で結べるのかもしれません。


 誰が栽培をして密輸をしているのか住人は探りますが、残酷な真実に行き当たります。美しさを成り立たせるための汚さ。


 ラインの見える景色は美しいかもしれませんが、それは幻覚作用による幻。美しい光景も、幻。


 この物語は3万字程度でありながら、非常に多くの登場人物がでてきます。ざっと思い出しただけで10人以上。


 島の美しさと裏の思惑。そして僕らにできること、といったテーマを感じるので、案外規模は大きな物語になるのかもしれないです。


 人々には大まかな役割があります。花屋は花を売るし、メールボーイは配達をするし、町長は町を守るし、ホテルの支配人は客を呼びます。


 みんながみんな必要なことをしているはずなのに、何がいけないのか。


 それは、その幸せな役割が、非合法でなりたっているというところなんでしょうね。


 それぞれがそれぞれの思いを持って動いていることは理解できます。島という舞台が表に立っている以上、主人公としてはメルですが、主役は島のみんななのです。


 いいことにも悪いことにも、島を思う気持ちがあります。





 と良いこと言っておきながらも(自分で言う)あまり世界観に浸れなかったのです。


 他の小説で思ったことと一緒なのでやはり好みの問題だけど、主人公としてのメルくんの存在感が薄すぎる。いろいろな場所にスポットを当てたことで彼の役割といざという時の活躍のみで、あまり感情移入とか世界観に浸れなかった。


 一瞬、もしかして彼は主人公じゃなかったんだろうか。ミスリードに誘われたんだろうかと思ったけど、最後の文を見るに、主人公のようです。


 終わり方はとてもよく意図も理解できますしテーマの再確認となりますが、物事全体が薄まったような印象でした。


 どうしても物語の短さが惜しい。もっと語りつくしていただけたのであれば、様々な人物に入れ込んで、物語への愛着が生まれたかもしれないなあと思います。短編で登場人物を出しすぎると、ごちゃごちゃしすぎる(ん? 自分で昔書いたものに心当たりあるぞ)


 人物を絞るか物語の濃度と距離を伸ばすか、そうしてあったほうが入りやすかったかもしれないと思いました。






 長らく続いたスーパーリエミ様タイムも、おそらくは明日終わります。


 なんだろう、同じ作者様の物語を読むと、癖や感覚、大切にしているテーマなども無意識に感じてきて、どうしても感想が簡素になっている気がする。


 そういう意味では、単発で物語を出される方のほうが利点がある部分もありますね。癖などを読まれにくい。


 なかなか返せていない応援コメントは明日返しますね。やはり真剣に向き合ってできる限り返信をしたいので。


 なんで今向き合えないのかって?


 えへへ、それはね







 酒を飲んでいるからだよ!(やけ酒)




 アルコールが抜けた状態で、また会いましょう。

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