6.蒲田クロニクル・サーガ れつだん先生様
コロナウィルスの影響はただならぬものがありますね。
経済への打撃という面では計り知れない。どんどんと膨れ上がっていたニューヨークダウなんて、一時期10000万ドル以上下がってたし。
世界中の人々の生活が心配になる中、特にフリーランスの方々の仕事は絶望的らしい。
日本各地を飛び回っている割と有名らしい先生が月1で来てくれているのだけど、どこもかしこも出禁をくらっているとのことで、「ばい菌扱いされています」と自虐的に言っていました。
今まで当たり前だったことが、実は儚い砂上の楼閣だったことには衝撃を覚えずにいません。
今まで当たり前のように仕事をして、時に疲れて職場に隕石でも落ちないかと思っていられたことは、実は幸せなことだったんだなあと郷愁のような感情を覚えました。
過去はもう過ぎ去っていて、未来はまだこないこと。僕たちが生きるのは今だけではあります。
でも一番大切な今という時間をなんとかしたいというのが、人情でしょう。
早くこの危機が過ぎ去ることを願いつつ、がんばっていきましょう。
(でもその先生の年収をざっと計算してみると、うん千万はくだらないんだよなあ。純益じゃないけど)←考えるな
蒲田クロニクル・サーガ れつだん先生様
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897231146
今は金の話はやめよう(決意)
精神病を患う売れないフリーライターの渡辺透は、主に蒲田関連の記事を書くことを生業としている。
ホストぐるいの担当に急かされ、おもしろい記事のネタを探していると、佐和という爽やかな青年と出会った。
その出会いのきっかけとは
太った中年男の鼻を削ぐ、残虐な行為の手伝いをするという成り行きだった。
なかなかに陰鬱な始まりに、テンションは大いに下げられます。
物語には様々な意図や効果があるものですが、この物語は完全にダウナー系です。心が締め付けられて血が抜けて冷めていくような、そんな久しぶりの感覚。
出会う人物も一癖あると纏めるにはちと明るすぎる。弱いものを守る武士のような佐和という青年も、正義と当てはめるには過激な様子。
虐待に苦しみ意思表示もままならない小夜子。蒲田の町で残虐な行為を面白半分で繰り返すワンダーウォールという集団。構成員はどんなことでもやる小中学生。
蒲田って行ったことはないのですが
そんなに危ない街なのでしょうか(おもらし
一番のウリは救いのなさでしょうか。精神病明確な明言はないのですが、おそらく統合失調症を渡辺は患っています。幻覚妄想などの主症状。
精神科病院にも入院歴があり、障害者手帳も所持。生活費は生活保護を支給されています。
そんな彼の唯一のよりどころは、精神科デイケアの看護師真理さんです。天使のように優しくて、神聖な笑みを浮かべる。僕みたいな人間にも優しい独身の看護師さん。
一般的な倫理から言うとあり得ることはないのですが、個人的に出かけてご飯を食べたりするなど、夢みたいな天使様です。
余談ですが、蒲田って障害者手帳を持っていると公共交通機関は100円+税で乗れるんだ。名古屋市は市営地下鉄と市営バスは無料になる乗車券が発行されます。自治体によって福祉制度は独自に違うものなので、勉強になりました。
生活保護を受給していると、受給金額以外に収入があるとき、収入申告をしなければなりません。金額によっては免除されますが、売れないライターとはいえ、さすがに免除される金額を超えると思われます。その件の申告はいいのかな?←職業病。
などなど、いろいろなことが思い浮かびました。
小夜子はDVの父親から逃げてきたのですが、過去のことを思い出せなかったり、意思表示がうまくできなくなったりと、解離症状やPTSDを発症しているのでしょうね。ああ沈鬱。
物語って導入があって、材料がそろってきて、山場に入って収束していくものですが、どんどんと奈落に落ちていくような進み方をしていきます。
小夜子の調子はよくならない。裏の組織は迫っている。事態は一向に好転しない。
そんな中、武士のような男、佐和はワンダーウォールに捕まり。
残場を目の当たりにしたとき、渡辺は自分の幸せについて考えます。
その為には、真理さんが必要だ。
天使のように優しくて美人で独身でいつも笑顔で自分が辛い時にはプライベートまで寄り添ってくれる。そんな都合の良い人がいるなんて、なんて彼は幸せなんでしょうか。
で、ラスト付近の一文を見たときに確信しました。
スキゾフレニア。
まあでも、何も現実世界だけに救いがあるなんて、限りませんよね。
約18万2千
どこで使うのかわからない名言
今日を書類に押した印鑑が欠けていた時の上司のひとこと。
「印鑑は欠けていても、君の人生は欠けていないから大丈夫」
明日から使ってみてくださいね。
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