5.歌い踊る捜査線 ~5段重ね殺人事件~ でんでろ3様
「きみのためなら死ねる」というゲームに続編があるのです。
その名も、「赤ちゃんはどこからくるの?」です←セガはどこへ行きたかったのか
ふざけたゲームに見えて実はふざけたゲームなのですが、ふざけた割にはまっすぐなストーリー展開で、案外感動するのです。
「きみしね」(公式の略し方)は恋が叶うまでのお話で、「あかどこ」は恋が実った後の話というコンセプトだそうです。まあ続編というよりは……
で、主題歌のあかちゃんはどこからくるの?という曲はふざけてますけど、案外いい曲なのです。
生れ出たあの日のことを。僕たちは忘れてる。覚えてないよ。
どうせ永久には生きられない。この定め誰も一緒さ。
命与えてくれた人を大切になさい出来るだけ。
ニコ動にPVがあるのですが、バニーガールがチアリーダーのように足を挙げながら踊る姿の見れるカオスなものです。
で、後半の歌詞がけっこうおもしろいのです。
けっこう母親に感謝するといったテーマが見え隠れしているのですが、きちんと父親にも感謝します。
オールバックに束ねた恰幅のいい男性が出てきたら、感謝の言葉が歌詞で述べられます。
父さんも
初めだけ
手伝いました(頬を赤らめる父)
なにテレとんねん。
初めだけって……いやそうだけども!
歌い踊る捜査線 ~5段重ね殺人事件~ でんでろ3様
https://kakuyomu.jp/works/1177354054895032905
群馬県のとある別荘で殺人事件が発生。それだけであればよくあるものだが、死体の様相がまるで違っていた。
それは、遺体が5段重ねにされていたのだった。
歌踊署の面々は犯人を見つけ出し、この珍事件を解決できるのか。
踊る大捜査線? っとほんのりパロディ物の疑い持ってしまうタイトルだ。
そう思いながら読みはじめると、刑事たちは死体を前に歌って踊りだしました。(リアル)
なんじゃこれ。
わからん。
初手ダンス。
ダンスどころか韻を踏み出してラップまで披露する始末であり、殺伐とした現場では陽気な音楽も流れ出します。
そんな雰囲気だと上司とか来たら怒られないのかとあわや心配になります。
「わおっじゃねえ」
ほら上司が来ちゃった。めっちゃ怒ってるやん。
「あんな歌と踊りでニューヨーク市警に勝てると思ってんのか!」
ズコーっ(昭和ギャグ)
上司である刑事長もそっち側でした。
歌踊署では、歌って踊って事件を解決することが日常茶飯事。どころかアイデンティティのようです。
でも確かに、事件現場は殺伐としているでしょう。それが殺人事件となればなおさらです。
怒りを感じると自律神経も緊張し、血管は収縮して緊張状態に陥ります。柔軟さに乏しい以上緊張状態が続くと明晰な判断もできないかもしれません。
そう考えると、歌って踊って楽しい雰囲気をかもしだしながら現場検証をすることも、理にかなっていますね!(倫理にはかなっていない)
なんだかおそまつさんのなごみ探偵の話を思い出しました。
殺伐とした現場を和ませるために、真剣な顔でトイレに行ったり、女性の死体にセクハラをしようとしたり、包丁で犯人がどう刺したのかを考察して他の刑事をうっかり刺してしまいます。
その間にどんどん殺人事件が起きるのですが、現場の雰囲気はどんどんよくなっていきます。
やはり笑いの力って、偉大ですね!(死体をポンポン)
表現を最小限に抑えた簡素な文章はテンポが良くて、みるみるうちに読めてしまいます。
わざとなのか結果的なのかはわかりませんが、物語の雰囲気にはマッチしていますので、良いと思います。
それにしても「アンガーマネジメント講習で教えられたとおりの数を心の中で数えた」とか「私、派遣先では必ずエゴサするんですけど」とかほんのり現代的なフレーズがクスっときました。
アンガーマネジメントはとても大事ですね。確か7秒だったかな。
気楽に読んでクスっと笑うには、とても良いと思いました。
約14万7千
次回予告
とか昔はやっていましたが、今回は次回予告する気はないです。
というか、次回を予告できたことって、ありましたっけ?(詐欺)
でもなんか感想の後がさみしいので、なんかコーナーを考えておきます。
たとえばどうしよう
今日のゴリラとか?
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