ふわっとしたブランド物イメージ戦略

 なんだかお金に汚そうなイメージが出てきてしまったかもしれないので、ここいらで少し健全なイメージを復活させようと思います。


 あくまでお金という言葉を使うのは、誰にとっても普遍的で必要なものであるからこそ、お金という言葉で親近感を覚えていただきたいからなのです。


 別に大金持ちになりたいとかじゃないのです。

 暗いからといって札束を燃やして明かりを作ったり、お金を敵に巻きつけて火をつけて焼死させるといった必殺技に憧れているわけじゃないんです。


 ただ、何か自分や大切な人が何かをする際、諦める理由がお金がないからであって欲しくないだけです。お金さえあれば大学に行けるのにとか、病気の治療ができるのにといった事態になることが嫌なのです。


 過度に欲しいわけでない適度に。これ重要ですよ。


 例えば、月に一度くらいは贅沢して、五千円のランチ食べちゃうぞ☆という願望を叶えられるくらいで。


 もし子供ができて柔道を始めたいって言ったら、道場に通わせてあげられるくらいの、ささやかな夢なのです。


 フィギュアスケートに憧れて、将来はオリンピックで優勝するんだって可愛い夢を語られたとしたら、叶えてあげたいって思うじゃないですか。そんな時に


 スケートリンクを建物ごとプレゼントできるくらいの財力は欲しいですね(¥¥)


 なあに、かかった金額は出世払いで構わないさ($$)


(やっぱりクソ金の亡者じゃねえか)








 最近、友人に連れ添って久しぶりにアウトレットに行ってきました。名前くらいは聞いたことあるかもしれない、長島のアウトレットです。


 温泉施設、遊園地、夏には巨大海水プール、アンパンマンミュージアムも併設されている巨大テーマパークです。

 テーマパークとしてはもうディズニーリゾートがぶっちぎりで、続いてがユニバーサルという二代化け物がいるので、次点に着こうとがんばっているところです。


 東の富士急、中央の長島、西のハウステンボスの三つ巴です。今あげたテーマパークには一応行ったことがあるのですが、その中でもやっぱり!




 ユニバーサルが一番好きです!←長島って言っとけ。


 それにしても、名古屋のレゴランドってどうやったら流行るんだろうか……今必死になってレゴランドに通じる高速道路を増やしている様子ですけど、そもそもその前に採算がとれないんじゃないだろうか。長島から高速で10分足らずの距離なのに、

 どこで差がついたのか←値段




 雑談こそが真骨頂なのですが、一旦切り上げて、アウトレットの話題です。


 長島のアウトレットは、国内でも屈指の巨大アウトレットです。敷地面積は39300㎡で、34件ほどの中では国内第6位です。店舗数はサイトによると91店舗。ちなみに1位は茨城のひたちなかのアウトレットらしい。意外です。店舗数が23店舗なのに敷地面積がでかい理由が気になります。


 ともかく、もう我々もアラサーです。国内屈指のファッションブランド、アイランドヴィレッジ(※しまむらです)で全身をコーディネートした頃もありました。


 けれど、残念ながらそれだけでは何かしらが物足りない時期がきたのです。五千円のTシャツを過呼吸になりながら買うこともなくなれば、万越えのアウターを見て無言で棚に戻したりするのも、微笑ましい思い出です。


 別にブランド志向というわけではないのですが、やはり千円のTシャツと五千円のTシャツはそもそも肌触りも違いますし、ある程度の値段がするものはやはり素材と物持ちがよく、案外使い勝手の面でも工夫されているものです。


 ブランドだからというより、気に入ったから買うのです。


 せっかく遊びに行ったので、見に行ったブランド店のイメージを好き勝手語ろうと思います。カクヨムではあんまりないと信じたい。

 まあ所感なんでふわっとしているとは思いますが。


 今回僕は財布はさすがに買いません。たしかはいぱぁ〜とかで話題にした、ヴァレクストラとかいうマニアックブランドで買ったばかりなのです。女性はペアルックやら友達とお揃いの物を買ったりしますが、男は逆でできることなら被りたくないのです。

 男性は狩りや争いをする影響か競争本能が勝り、女性は村社会で生きていくために共感能力が発達した。そんな文化的背景も関係あったりするかもしれません。


 話がポンポン飛びますが、いってみましょう。







 ・プラダ

 イタリアのミラノに本社を置くファッションブランド。上質な革素材を用いた商品は高品質で上品なデザイン。友人の最初の一言は「プラダを着た悪魔」だった。

 やはりネームバリュー抜群のブランドだけあって、限られたアウトレットの敷地の中でも、かなりの面積が割かれていた。マニアックな店舗の倍以上の広さだった。客入りも上々で、服よりもバッグや財布などの小物も多く展示されていた。

 わかりやすい三角形のロゴデザインは、高級感の証である。デザインは特徴的な柄というよりも、シンプルな原色や、微妙に明度の違うマニアックなカラフルさで攻めている感じだ。財布は三万以上くらいが多かったかな。でもやはり名の知れたブランドならではの自信が感じられる。我々はプラダだから奇抜さに頼る必要はないのだよ、といった気概を感じた。ゲームなら最後の方に出てくる四天王っぽい。




 ・グッチ

 イタリアのフィレンツェに本社を置くファッションブランド。ここもまた店舗が広かった。4店舗分くらいを使うほどに、長島のアウトレットでは顔役を買っている。というか調べてみて知ったけれど、サン・ローラン、バレンシアガ、ボッテガ・ヴェネタなどって同系列だったんだ。もちろん長島アウトレット一階にこれらの店舗は全部入っている。デパートなんかでもそうだけど、名の知れたハイブランドは一階や二階といった低階層に店舗を構えている。値段は高いのにね(笑)←笑えない。

 途中で入場制限がかかるくらいの人気っぷりだった。女性客が圧倒的に多くて、年齢層は中年女性とその子供が多そうだ。ちょっとお金を持っているセレブママとその娘って感じだ。でも僕としては何も覚えていない。あんまり好きな感じじゃなかったので、全然イメージがわかない。ハイブランドでも、結局は好みだと思った。





 ・エンポリオ・アルマーニ

 イタリアのミラノに本社を置くファッションブランド。たしか銀座の中学校で、アルマーニの制服着用が話題となったことが記憶に新しい。ここも超有名ブランドなので、誰しも名前くらいは聞いたことあるだろう。ここはエンポリオ・アルマーニなので、メインターゲットは若年層なヤングラインなのだ。本元と比べれば若干値段はお安い。財布の値段も七万ほどだった。お安い?

 財布は素材とネームブランド重視でシンプルだったのだけど、ついでに見ていた服がなかなかだった。毒沼に浸かったかのような波状的で鮮烈なデザインの服もあれば、暗闇の中で焔が煌めくかのようなデザインも並んでいた。奇抜さと個性的な具合が中々振り切れている。「俺を乗りこなしてみろ!」とプライドの高い馬の気持ちを代弁したかのようだ。ちょっと素の状態で着るのには、かなりのファッションセンスレベルを上げなければいけないと思う。これを装備するには、レベルガタリナイヨ。

 Tシャツが15000円だったので、そっと棚に戻した。






 ・ダンヒル

 イギリスの高級ファッションブランド。何故か知らないけれど、女性が男性に財布をプレゼントする際にオススメされるブランドでよく名前があがる。男側としては、まあ確かにダンヒルのデザインは基本的にシンプルで、柄が見えるか見えないかぐらいの色使いの違いや、純粋な素材で勝負している感じがあって好感が持てる。これぞ無難ブランドといった感じだ。食べ物でいうとカレーみたいな存在なのかもしれない。アイドルマスターシンデレラガールズでいうと、なんとなく島村卯月ちゃんだと思った。主人公感。店内も渋くて、スーツやネクタイも多数置かれていた。ある程度フォーマルさも強調されているブランドであるイメージ。若者よりはアラサー以上の幅広い年代をターゲットとしているように感じた。

 ぼくにもダンヒルのさいふをくれるひとがいないでしょうか(無)






 ・ブルガリ

 イタリアのローマに本社を構えるブランドである。ていうかやっぱりイタリアが強いな。元々は宝飾店として創業したが、時計や財布なども取り扱い始めた。時計なんかは淵に宝石があしらわれていて、高級感が強いイメージだ。円形のブランドロゴが個人的には好きだ。けど、商品をマジマジと見ていると恐ろしい事実が発覚した。

 そう。






 ブルガリのブランドロゴがでかすぎる問題である。

 ネクタイにもブランドロゴがついていて、横幅ぐらいの大きさをしている。キーケースに至っては、表面積の六割ぐらいがブランドロゴで主張されている。バランス悪っ!

 男性向け財布はブランドの刺繍が中央下方に記されているだけなので、まだ主張としては控えめだったけれど、それにしても、ロゴの大きさからブルガリの自負が伺える。もはや主役よりも目立っている。たけしという名前よりも浸透している、ジャイアンのようなものである。

 でも、最後にしたのにも理由はある。

 結果として、友人はブルガリの財布を買いました。真っ黒くロゴがでかいラウンドファスナータイプ。割引込みで三万超だったと思う。五万でアッシュ柄が渋いものと悩んでいたが、内装の使いやすさで勝ったのだった。個人的にはそちらの方が好きだったけれど、好みの違いだし彼のものなのだ。

 買い物が終わった後の「今日からブルガリの男になるわ」といった晴れやかな顔は忘れられない。ブルガリを着た悪魔の生誕である。


 まあ、一目でブルガリだとわかるロゴデザインには、ブルガリの宣伝になる実用性と周囲への牽制効果も期待できるのかもしれない。「むっ、ブルガリか」となるし。







 他にも未だにバブル感全開なドルチェ&ガッバーナも見たし、特徴的なチェック柄のバーバリーも眺めた。アウトレットにはないけれど、財布だったら男女ともにルイヴィトンも人気だろう。個人的にはヴィトンの財布は、金を持ったおしゃれ大学生はみんな持っていて、個性が逆になくなっていてあまり好きじゃないのだ。ちなみに半分は妬みである(憎)。


 時計もそこそこ見てきた。ニクソンが一番お手軽だった。数万程度で買えるものがほとんどだった。

 むしろGショック店で売っていたオーシャンシリーズが欲しいと感じた。海を表現したディープブルーの数字に夜を感じさせる黒背景。さらには夕日が沈みかけていることの表れかサンセットオレンジの縁取りがされていて、あれはなかなかオシャレだと感じた。値段も14万ほどだったので、中々シャレている(引きつり)。

 グランドセイコー(45万)よりもタグホイヤー(30万)よりも、シチズンの限定モデル(28万)やGショックのオーシャンシリーズの方が好きだと感じた。やはり値段や高級感だけでなくて、自分の好みに合うものが一番である。名前だけで買うよりも、自分で見て悩んで買ったものの方がよっぽど気にいるはずである。それまでにかけた時間も労力も、後には思い出として自分だけの価値に加わるのだ。


 もしブランド物に興味がないという方がいらっしゃっても、たまには見てみるのもいいかもしれないです。


 値段が高かったり、ただ単に高級品を身に付けることがステータスであるかのような思考が嫌いだと感じることもあるかもしれない。しかし、値段が高いという理由には、歴史と品質の良さは確かなのだ。

 その中でもしも気にいるものが見つけられたのなら、それは長い間宝物になるはずなのだから。

 安いものでも構わないから、一度お気に入りを見つけに出かけてもいいのかもしれない。怖がることはない。店側はプロなのだから、お金さえあれば最高の笑顔を見せてくれるのである←ひでえオチだな。
















 ちなみに一番欲しいと思ったのはブルガリのバッグでした。


 でもバッグに求める一番の条件は、iPadと充電器とポータブル充電器と文庫本2冊ほどと折り畳み傘とペットボトルを入れてもそこまでパンパンにならないかつリュック以外なのである。容量が微妙でかつデカイデザインのものは苦手なので泣く泣く断念した。


 決して値段が150000円だったから諦めたわけではないのである。


 よし。


 ——稼がねば(決意)。

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