第16話 修学旅行 その10 [交わる二色]

おみやげ屋さんでハプニングにあったけど、愛と筋肉の力で万事解決!!


次の目的地は[NAMATAMAGOジム]!!話に聞くと、NAMATAMAGOジムは長崎でもかなり有名なんだって!!更にジムの設備もかなり良くって体を鍛えるのにピッタリなんだって!!楽しみだなぁ!!!


NAMATAMAGOジムに着くと中が少し騒がしい…?喜太郎くんが中に入ると、

「誰だか知らないが入ってはいけないッ!入ってくるなッ!」

という男の人の声が…


「もう遅いッ!」

ともう1つの声が後ろから聞こえたと思ったら背中に衝撃が走って私達はジムの中に倒れこんだ。


「うへへへへへ!!人質が1人増・え・たってぬわああああんてラッキーだッ!」


人質…?


「落ち着けタビー。クリュウの作戦を台無しにするつもりか。」

「いいじゃねぇかシイゴォ!誕生日のサプライズのケーキでも食ったような気持ち良さだぜェ~ッ!」


タビー…? クリュウ…? シイゴ…? 外国人なのかな…? でも日本語を喋ってた…


「と!ゆーわけでよッ!テメーらには縄に縛られて人質になってもらうぜェーッ!これはお願い事ではなく命令だってことを忘れるなよッ!」


混乱したまま私達は縛られた。なに…?怖いよ… 私の筋肉も怯えてる…

「コワイヨー」

「タスケテー」

「イヤー」

私の筋肉達が次々と助けを求める。しかしあの男の人たちは応じてくれない… 喜太郎くんはずっと黙ってうつむいてる…


奥の方を見ると他にも縛られてる人がたくさんいた。係りの人とかかなぁ?これは大変な事件なのかも…

「ん、なんだ?人質が増えたのか?」

もう1人男の人が出てきたッ!?

「あーそうだぜクリュウッ!」

「何やってんだ!タビーッ!ちゃんと隅から隅ッ!カーテンも閉めて密室内状態にしろって言っただろーが!!」

あ、あの人がクリュウ… そしてさっきからうるさい人がタビーだっけ?最後に影が薄い人がシイゴか… これはコードネーム…かな?


「あ、あの、なんでこんなことを…」

私は勇気を振り絞ってタビーに聞こうとした。けれど…

「やかましいッ!お前に質問権はねェー!解答権もないがな!!」

一喝されちゃった…


どうしよう… 最悪の修学旅行だ…


私と喜太郎くんは他の人質さんの所に運ばれた。そして、

「今から俺の目的を話すッ!」

と叫んだ。なんだろう…

「今の日本は腐ってやがるッ!民主主義なんてミミズのクソにも劣るよーな制度に俺は腹を立てている!!」

民主主義…?

「そこでッ!お前らが解放される条件は、72時間以内に政府が民主主義制度を無くし、俺を日本の政治の頂点に立たせることだッ!」

つ、つまりクリュウって人は日本を支配しようとしてるの…?

「もしッ!72時間以内に条件が満たされないのならばッ!」


(もしかして…)


私の中に最悪のシナリオが浮かんだ。


「1時間に1人ずつ死んでもらう」

クリュウはそう言いながら拳銃を手に取り、上に弾を撃ってみせた。多分あれは実弾かも… 怖いよ…

「と、聞こえたかな?政府の皆さん。」

クリュウはポケットから携帯電話を取り出して通話している。いや、今始めたんじゃないわ!という感じ!

「いい返事を… 期待してるよ… 現在人質は66人だ… いや、二人増えて68人か。 果たして何人が無事に帰れるかな?」

クリュウは通話をやめて携帯電話をポケットにしまった。


「へーッ!クリュウの目的ってそれだったのか!!」

タビーが興奮しているような声で喋る。

「聞いてなかったのかタビー。会議の時に言っていただろ。」

シイゴはタビーに怒っているような声で話す。


すると突然、

「お前らの計画は失敗だ。」

と喜太郎くんが喋った。…なんで?

三人の目が喜太郎くんに集まる… 喜太郎くん、もうやめてよ… 殺されちゃうよ…


「なんだてめーはッ!生意気だぜッ!見せしめに殺してやるッ!」


タビーは拳銃を取りだし、喜太郎くんに銃口を向ける…!!嫌だ、やめてよ!!


続く


参考 Wikipedia


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