第5話 病
喜太郎くんと付き合って一週間が経ったんだけど、なんだか喜太郎くんの元気が無いような…?プロテイン飲みすぎたのかなぁ?
「何かあったの?」
って聞いても、
「大丈夫だよ。気にしないで。」
って答えるばかり… 私、喜太郎くんの彼女なのに何も教えてもらえないの…
「どうして何も教えてくれないのッ!?私、喜太郎くんの彼女なのよッ!」
つい大声を出しちゃった。するとね
「本当の事を知って君の筋肉が悲しむところを、僕は見たくないんだ。」
え…?悲しむってどういうこと…?
「大丈夫だよ。私も私の上腕二頭筋も覚悟は出来てる。」
私は私の意思を伝えた。
「実は…。実は、僕は不治の病にかかったんだ。」
「…え?」
「病名は[筋肉増強病]。年々筋肉が膨張して、最終的にはマッチョマンになってしまう病気だ。」
「そ、そんな病気に…?」
正直聞いたことのない病名。でも、喜太郎くんの話から大変な病気だということが分かった。
「マッチョマンになった僕を見た君が悲しむところを僕は見たくなかった。だから黙っていたんだ。」
喜太郎くんは私を気にかけていた…?喜太郎くんの優しさ故の行動なの…?そう思うと筋肉から涙がポロポロ流れてきた。
「たとえッ!たとえ、喜太郎くんがマッチョマンになってもッ!私は喜太郎くんを見て悲しまないし嫌いになったりもしないッ!どんな喜太郎も喜太郎くんの筋肉も好きだから…」
「久美子ちゃん…」
「だから…安心して…?」
「…うん!」
ようやく喜太郎くんの顔に笑顔が戻った。私はそれだけで幸せだよ!
「また、僕たちの恋の絆が深まった気がするね!」
「うん!//」
私たちは切っても切れない筋肉の糸で結ばれてるの。だから、決して肉離れのように別れたりしないんだから!
続く
参考 Wikipedia
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