あとがき
ネタバレを含みますので、本編を読んでいない方は、本編からどうぞ!
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こんにちは、鮎川です。ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。
『Clover on the Battlefield』、無事完結することができました。
この物語を思いついた5.6年前の段階では、下級貴族出の男装女性(後のセシル)が、公爵(後のレスター)との恋と悲しい死別を経たのち、人生に色々と疲れていたもののその女性のおかげで立ち直った医者(後のアンリ)と引っ付くはずの物語でした。ちなみに魔法とか、異世界転生とか、全く存在しません。この段階では、テスとかリアンズとかも、存在しませんでした。
まあそれから後も、プロットは色々と変化してはいったのですが、異世界転生要素が入ったのは、何もうまくいかない時期が鮎川にあった時ですね。その時に、鮎川が救いを求めたのが、スピリチュアルの本とかだったんです。だから、この小説はその系統の知識を基軸に、組み立てられております。
…ですが結局、そんなものに頼ったところで、何も事態が好転するはずもなく、結局は自分が自分で頑張らないとダメと言う事が嫌と言う程分かりました。ですが、そう言う系の知識を得たことで、この物語を面白くできるネタは色々と手に入れられたんで、今では良かったと思います。
まあ、そんなこんなあって、3.4年前からぼつぼつと書き出し、今年の2月におまけ編以外は書き終ったので、3月から小説家になろうで投稿しはじめた次第です。実際に書きだした段階のプロットでは、王妃リアンとトリフォリウムが出てくる予定はまったくなかったんですけど、書いている途中で王妃リアンちゃんが『お邪魔しますぅ』と、トリフォリウムを引っ提げて勝手に登場しました。そのおかげで、色々と最初から書き直したので、あの子には一番苦労させられましたね(笑)。
後、カイゼルもレスターの家を滅ぼしにいった後、セシルに殺されて死ぬ予定でしたが、逆にリアン王妃ちゃんが、トリフォリウムを引っ提げてきてくれたおかげで、必要不可欠となって生き残った模様。レスターのお家も、無事滅ぼされることなく…その代わりに、アメリアが死んじゃいましたが。
ちなみに、最初に考えていた性格と、違くなったキャラも登場。それは、ロイです。
ロイは、ちゃらい駄目駄目人間にするつもりだったんです。なのに、勝手にどんどん料理上手になっちゃうわ、しかも何かレスター以上にカッコいいセリフは吐いちゃうわ。
作者に対する反抗期ですかね(笑)。おかげさまで、「セシルよ、何故レスターなんて選んだの?ロイ選べよ」なんて、作者でさえもツッコむ有様になりました。
書いている途中に新たなネタが勝手に出現したり、若しくは勝手にキャラが動いてかっこよくなったり…。結論として、創作って面白いですね。自分が創作しているつもりなのに、いつの間にか創作物に創作させられている気分になります。
もしも、5.6年前の鮎川に、タイムスリップして「これ、君が考えた小説の完成版」って渡しに行ったら、きっと読むなり「なんじゃこりゃあああ」って叫ぶでしょうね。あの頃の構想とは、あまりにも違いすぎますから…。
後、最後自分でもどうかなあと思ってた展開があるのですが、ジュリエの民で王妃リアンちゃんのいた部族が全滅したことです。この展開はどうかなあ、と思いつつも、結局あえてそのまま書きました。自業自得―先祖の業が子孫にきたという意味あいで書きました。こういう展開にしたのもスピリチュアル的な影響だと思いますが、案外世の中ってそう言う風に回ってるのかなあと最近思ってたり…。
人生は戦場。
これが、作者がこの物語で伝えたかった事です。
色々と人生辛い事がありますが、結局逃げずに、立ち向かって切り開いていかなければ、幸せはつかめない…と、いう事です。
この事を、鮎川は格好よく誰かに教示するように言っているのではなく、諦めの気分から自分に言い聞かせるように言っています。…そうするしかないんだよな~、でもよわよわな私にはできないよなぁ…と(笑)。色々と嫌な事が次々とやってきますので、私は諦めの方向で人生における悟りを開いております。
だけど、せめて皆さんには、前向きにこの言葉を心に刻んで、人生と言う長い旅を幸せ目指して戦い続けてほしいとの思いで、ああいうラストに致しました。人生は一度きりです。転生、というものは、本当にあるのかもしれません。ですが、何かを成し遂げられるのは、今の『自分』として生きている間のたった一度きりなのです。テスと王妃ジュリアンがラスト、生き残り普通の生活を送るというストーリーにしなかったのは、転生、というものに希望を見出してほしくないという私の想いもあります。今度なんてない、今の自分自身の人生を、精一杯戦って最後まで生きて欲しい。
それに、必死に頑張って生きていれば、テスのように見えない存在がもしかしたら応援してくれているかもしれないと思うと、一人でも心強いですしね。
後、思ってもみなかった、ひょんなことから幸せになることもありますもんね、人生って。最後マナとアンリが突然引っ付いたのは、そういうことを伝えたくてです。藪から棒とか、たなぼた、とかいう事もあるから、人生は面白くて、辞められないのかもしれませんね。
最後に。
鮎川をお気に入りユーザーにしてくださり、コメントをしてくださった皆様。
鮎川のつたない小説をブクマして、読んでくださった皆様。
そして、挿絵を描いてくださった、シンカワメグム様、夜風リンドウ様。
本当にありがとうございました。心から感謝申し上げます。
あなたの人生に、幸多からんことを。
鮎川拓馬
Clover on the Battlefield~クローバー・オン・ザ・バトルフィールド~後編 鮎川 拓馬 @sieboldii
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