紫華鬘
春風月葉
紫華鬘
私は誰かの力になりたかった。
それなのに、私の持つ毒は人の害になってしまう。
そんな私が悲しかった。
そんな私にも彼は声をかけてくれた。
君が必要だ、その一言が嬉しかった。
私は喜んで彼に尽くした。
理由は知らないが、彼には私の持つ毒が必要らしい。
そのうち、彼に必要とされることに慣れ、私は彼なしでは生きてゆけなくなった。
不思議な話だ。
毒を持って生まれた私が誰かに依存しなくてはならないほどの中毒になっているとは。
私の知らぬ間に、この街は毒で満ちていた。
紫華鬘 春風月葉 @HarukazeTsukiha
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