『ドクター・スリープ』 スラッシャーVSイキリヒロイン

 超能力者シャイニングのガキを食う亡者どもを相手に、イキリエスパーヒロインが立ち向かう。


 父と同じアル中だった主人公は、立ち直って死者を看取る能力を得る。


 かつてホテルにいたのと同じく、超能力者の魂を狙う亡者が街にやってきた。

 彼らは超能力者の少年を殺して力を奪うが、その光景をヒロインに覗き見されてしまう。


 ヒロインは主人公と接触し、協力を要請した。

 しかし、相手の怖さを知っている主人公は、関わるなと釘を刺す。


 リーダーはヒロインに狙いをつけたが、イキったヒロインの攻撃により逆に翻弄される。


 仲間から「こちら側に引き入れようぜ」と提案される。

 が、「自分より強い相手を仲間にはできない」と、リーダーは拒絶する。


 やり返そうと彼女の頭に入ったが、大ダメージを追う返り討ちに。仲間の一人も栄養失調で死ぬ。


 このように、スラッシャー側のピンチも描かれており、ホラーモノとしては珍しい。


 超能力者を殺すために敵が動いているので、実質「仮面ライダーアギト」だ。




『シャイニング』から四〇年後の話を描いた作品。

 本作は、キューブリックの映画版を「なかったコトにするため」に、Sキングが書いたと言われている。


 というのも、前作映画が「シャイニング」という能力について、何も触れられていないからだ。

 Sキングは設定変更にキレ、キューブリックも「オレが駄作を名作に変えた」と譲らなかったらしい。



 だが、本作のフタを開けてみると、過去作のリスペクトが随所に見られた。

 

 最終決戦の場が、前作のホテルなのだが、エレベーターから出血の滝、異様な双子などが出てくる。

 冒頭からして、廊下を三輪車で走り回るシーンが出てくるのでマニアからするとウットリものだ。


 なお、前作でロビン・ウィリアムズが演じた「主人公の父親」が出てくる。

『E.T.』で主人公エリオットを演じたヘンリー・トーマスが演じている。

 かなり似せているので、ここも見どころだ。

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