『ローグ・ワン』 ドニー・イェンと共にあらんことを

 SW.EP4の前日譚。


 元帝国軍科学者の娘が、デス・スターの弱点が入ったデータを帝国から盗む。


 SWスピンオフ系でも最高傑作と名高い作品だ。


 主人公は最初、自分を助けたと同時に見捨てた育ての親を嫌悪していた。

 だが、実態は「主人公を帝国の人質にしようとレジスタンスが言い出し、泣く泣く突き放した結果」だとわかる。


 ホログラム越しに父の本心を聞き、帝国への抵抗を試みる主人公。

 デスターの弱点も、EP4でルークが魚雷をブチ込んだ排気ダクトのことである。


 パートナーも、子供の頃から帝国を暗殺する業務に携わってきた。

 

 帝国用ドロイドK2のお茶目ぶりは、C3POにも負けない。


 触手に記憶を抜き取られても生きる希望を捨てなかった、元帝国のパイロット。


 何かを背負っている者たちばかりだ。 


 見どころは盲目の戦士、ドニー・イェンよ。

 宇宙国家同士の銃撃戦の中、一人だけ武侠映画なんだから!

 彼の登場シーンは、何か別の映画が始まったのか疑うほど。

 盲目という設定は、ドニー自身の考案だとか。


 最終決戦は、EP3と4を繋ぐ架け橋として、最高潮の興奮を見せる。

 ローグワン部隊が少数精鋭で乗り込んだと知って、加勢に向かう反乱軍や、終盤の絶望感。


 しかし、希望を失わないラストなど、「これぞSW」と言わしめる一作である。

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