『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』 今度のボンドガールはゲロイン

 作家が首を切られて死亡。

 自殺かと思われたが、大富豪であったため、遺産目当ての殺人である線も拭いきれない。


 私立探偵が、調査に乗り出す。


 長女の夫は、浮気を被害者にバラされそうだった。

 次男は、被害者である父親の出版社をクビになる。

 亡き長男の嫁は、カネに困って子供の援助金を着服していたことが、被害者にバレていた。

 

 みんな、動機はある。


 弁護士から遺産相続の話に。


 善人の看護師が遺産を相続した。


 これにより、家族のヘイトが看護師ひとりに注がれる。

 彼女はあまりに正直者すぎるためか、ウソを付くと履くという特異体質を持つ。

 いわゆる「ゲロイン」だ。


 探偵は看護師をワトスン役に抜擢し、真相を追っていく。


 しかし、付添の看護師こそ、事件の真相を知る唯一の人物だった。


 しかも、探偵は「匿名の誰かから」依頼を受けて、富豪の家に来ていた。


 二転三転するストーリー!

 全員が主人公に財産放棄させようと画策する、誰も信用できない状況!

 007 VS キャプテン・アメリカ!


 吹替版では「ネトウヨ」、字幕では「パヨク」という単語が飛び交う。

 

 中盤で事件の真相が語られるので、てっきり「コロンボ」ものかなーと見てしまう。

 

 だが、先が読めないストーリーで、よくよく考えてみると「あの話には穴があったな」など、気付かされる。

「穴の空いたドーナツ」という表現を探偵が行うが、この映画は「ドーナツの穴の空け方が絶妙」なのだ。


 ネット内でも「面白い!」と評判だったが、実際に見てすごく納得した。

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