『シークレット・ウィンドウ』 「ゆるパクされた!?」と思ったときの対処法!

 今回、ジョニデの役柄は人気作家。

 しかし、離婚問題でスランプ気味。


 追い打ちを掛けるように、ジョンシューターと名乗る人物から


「テメエ、オレの作品をゆるパクしたろ!」


 と因縁を付けられる。


「知らんがな」 と通すジョニデ。


 だが、シューターはジョニデの愛犬を殺害。元妻の家に火を放った。



 シューターは、結末を自分の望むように書き直せと言う。


 

 スティーブン・キング原作で、小説家主人公の映画と言えば「ミザリー」が人気だ。

 あの映画も、「自分の望むような結末」を要求していた。

 足までへし折って作家を缶詰にし、書かせようとした。


 本作で重大な鍵を握る「ゆるパクの因縁をつけてきた相手」も、その類いだろう。

 誰もがそう思うだろう。


 しかし、話が進むにつれて、事件の異常性が浮き彫りになっていく。


 果たして、ジョン・シューターとは?



「シューター」

 という名前の意味が分かったとき、終盤の展開でゾワッとなった。

 

 



 この映画は、マジで「ネタバレが全て」なので、これ以上は語らない。

 是非とも映画を見て、ゾクッとしてもらいたい。



 

 ただ、ゆるパクについて思うのは、


「もしネタかぶりがあったとしても、自分が果たしてそれ以上に料理できたか」


 に注目すべきかと。



 すごく面白かったなら、「この題材を選んだ自分の目に狂いはなかった!」

とほくそ笑んでいればいい。


 その上で、「自分ならこうする」と考えていればいい。

 考えて、再チャレンジすればいいだけだ。


「自分は、これ以上に客を満足させる作品に作れただろうか」

「作れなかったとして、じゃあどうすればよかったのか」

「自分なりの持ち味を活かして、別の面白さを追求できないか」

 など、より高みを目指す方法は山ほどある。


 ラーメン店が分かりやすいだろうか。

 ラーメン一つとっても、店によって味が違う。

 味の統一を要求されるのは、「チェーン店」か「のれん分けしている師弟店」くらいだ。


 

 ネタかぶりしたくらいで一喜一憂するより、

「被ってもいい。自分なりに味付けできるなら」

 という意気込みで書いた方が、成長できるのではないだろうか。



 


 作家の志茂田景樹先生も、見知らぬ作家崩れから

「オレのネタパクっただろ」

 と因縁を付けられたことがあるそうで。


 先生は

「原稿書いている間に、お前の作品なんか読んでる暇なんてあるか!」

 と、激高したそうである。


 それがよかったのか、因縁付けてきた相手は逃げたという。

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