　九〇年代邦画を支えてきた岩井俊二監督と、アニメの最先端を行くシャフトが手を組んだ異色作。

　かつてTVドラマ「IF」にて放送されたドラマが、アニメとなって帰ってきた。

　構成は昔と変わらない。

　主人公と親友は、プールで競争する。

　美少女は、勝った方と一緒に駆け落ちしようと決めていた。

　一週目、主人公は負傷して敗北。

　美少女に誘われず、悶々となる。

　だが、少女に誘われていた親友は、少女とまともに取り合わなかった。

　親友の実家である病院へ。

　そこにいたのは、旅行カバンを持つ少女。

　少女の転校を止められず、親友とも不仲に。

　二週目は、美少女の誘いに乗る。

　九〇年代に放送されたTVドラマ版では、プチ旅行の後、夜の学校に忍び込んでプールで遊ぶ。

　それでこの話は終わるのだ。

　だが、アニメ版は三週目が存在するのだ。

　主人公は、拾った謎の球によってパラレルワールドを旅するのである。

　詳しくは語らないが、シャフトならではのキレイな映像と、岩井俊二監督の思春期をとらえた甘酸っぱさが相まって、切ない展開を迎える。

　母親の過去なども語られ、より少女の背景も細かく描写されている。

　米津玄師作詞作曲の主題歌も話題となった。

　個人的には、TV版テーマソングのカヴァーが嬉しかった。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい