『28クラブ』 シナリオ本にも載っている名脚本

 姉の結婚式をぶち壊したアル中の主人公が、更生施設で立ち直る話。


 輪になって唱和する施設の人々を見ると、「いかにも」な印象を受ける。


 最初こそ、主人公は反抗的な態度を取っていた。

 カウンセリングを受けても、その姿勢は変わらない。


 外出時にて恋人と再開し、また荒れた生活をする主人公。

 施設に戻る主人公は、誰が見てもベロベロだ。

 

 刑務所に入れと言われた主人公は、今度こそ立ち直ろうとする。

 隠し持っていた鎮痛剤も、二階の窓から捨てた。


 しかし、誘惑に勝てなくなった主人公は、薬物を窓から取りに行って木から落ちる。


 ケガをして生まれ変わった彼女は、トイレ掃除などをして身の回りともなじもうとする。


 恋人とボートで逢瀬を重ねるも、彼が持ってきた酒入り水筒を湖へ投げ捨てた。

 ここから彼女の本格的な更生が始まる。


 母親をアル中で亡くしている過去が主人公を苦しめており、姉との関係もそれからおかしくなっていると、後に分かってくる。


 姉との衝突、施設で知り合ったヤク中の野球選手とのロマンスなどを体験し、彼女は成長していく。


 テーマは辛気くさいが、ユーモアがあり、ノリはいい。

 お涙ちょうだい的なシナリオも用意されてないので、気軽に楽しめる。


 この映画のシナリオパターンは、ブレイク・スナイダー著

『10のストーリー・タイプから学ぶ脚本術』

 にて、「人生の岐路」という項目に載っている。

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