　ジャン・レノ扮する落ち目のシェフが、レストランを建て直す話。

　悪徳経営者は、ジャンレノを追い出して、「分子料理」を出すレストランにしようと企んでいる。

　分子料理とは、液体窒素などを使った科学的料理の事。『エルブリ』などのレストランが有名。

　日本だと「人工いくら」や「ねるねるねるね」といえばわかりやすいか。

　ジャンレノのパートナーになるのが、フランス料理マニア。

　妊婦になった恋人との結婚を考えているが、料理のこだわりが強すぎてレストランをクビになること数回。

　身を立てるためレストランのペンキ塗りになったが、そこでオーナーに振る舞った古典料理を絶賛され、助手に任命される。

　ところが、ジャンレノと組むことになっても、生の料理番組にて作業工程で対立したり、レシピを勝手に変えたりして困らせる。

　だが、腕は本物で、レストランを立て直す画期的なアイデアを、土欄場で考えつく。

　二人は女装して、敵情視察に行くのだが、やはり分子料理の全貌がよく分からないという始末。実際に食っているのに意味不明という。

　九〇分しかないので大変見やすく、悪役や展開がわかりやすいで安心して見ていられる楽しい映画。

　専門用語も大量に出てくるが、「こうなるとマズくなる」と簡潔に説明してくれるので、そんな苦にならない。

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