『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』 メジャー映画……だと?

 売れないバンドのメンバーである主人公は、とある女性に一目惚れする。

 だが、彼女と付き合うには、「七人の元カレ」を倒さなければならない。

 元彼は全員、なんらかの設定が盛り込まれているのだ。


 という、とんでもない設定。

 マンガ原作で、ベルトアクションゲーム化もされている。

 本映画は、ゲームの演出を元に作られている。


『ホット・ファズ』の監督が送る、オタ映画。

「ゼルダ」の音楽が使われたことも話題になった。

 マコーレ・カルキンの実弟も、ホモ役で出ている。


 所々にセンスや愛を感じ、面白言っちゃあ面白い。

 が、独身オタは視聴に注意が必要。

 

 このスコピルなる男、意外とモテるのだ。

 イヤな言い方をすると、童貞なんだけど、「ファッション童貞」に見える。

 

 見ている側からすれば、彼女がいるだけでもどうかと思う上、好きな人と付き合うために、今カノをほったらかす程の節操なしである。

「冴えない主人公が純愛に目覚めて頑張る話かな?」

 と思っていると、絶対に入り込めない。



 本作を思い出すきっかけが、つい最近あった。

『水曜日のシネマ 』という、野原 多央先生のマンガの第一話で本作の名前が挙がる。


 映画に詳しくない主人公のため、レンタルビデオ屋の店長が、毎週水曜日に映画上映会を開いてくれる話だ。


 第一話。

 主人公は、客から「内容は知っているが、タイトルを思い出せない」作品を探して欲しいと頼まれる。


 映画に疎い主人公は、内容も分からず、タイトルを探すことができない。

 そこで店長が、本作の名前を告げ、棚から探し当てる。

 

 映画に詳しくない主人公に対して、店長は言い捨てるのだ。

「まったく! メジャーなタイトルくらい把握しとけよ!」


 メジャータイトルだと?


 おもっくそオタ向けの映画なんですがねぇ……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る