『ピクセル』 キモくて金のないオッサンが世界を救う

 ファミコンを宇宙に打ち上げたら、エイリアンが宣戦布告と見なし、戦争をふっかけてきた。

 彼らはゲームキャラに姿を変えて、次々と街を侵略していった。

 これ以上街を襲われたくなければ、自分たちと勝負をしろと告げる。

 

 討伐に駆り出されたのは、ロケット打ち上げ以前に行われたゲーム大会で上位にいた元少年。

 彼はキモくて金のないオッサンとなり果てている。

 が、「大統領のツレ」として、軍にアドバイスをする。

 最初は相手にされなかったが、ドット絵のような異星人をゲームの攻略のように撃退し、信頼を得る。


 主人公の吹き替え版が柳沢慎吾。ちゃんと「あばよ!」と言ってくれる。

 ライバルのゲーマーは神谷明が演じる。


 勝負もゲームの残機数にともなって、「3本勝負」というのが面白い。


 ただ、第一部で最初に扱うゲームが「センティピード」。

 アタリを知らない人にとっては馴染みが薄いゲームだ。

 こういった要素が、この映画を日本から遠ざけているような気もする。


 ただ、ニューヨークでミニクーパーをパックマンに見立ててのカーチェイスは、実に見応えがある。

 これだけでも、この映画に金を払っていい。

 

 主人公は、女軍人の息子にパターンを読むことの需要差を説く。

 が、少年は「最新ゲームにそんな要素はないよ」と全否定する。

 こういった思考のズレも、また興味深い。


 ちなみに、このゲームの前に出てくる岩谷徹氏は役者が演じている。

 本物の岩谷徹氏は、主人公の幼少期シーンに、エンジニアとして一瞬だけ出てくる。

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