『最後の恋のはじめ方』 非モテのバイブル?

 モテない男性にデートの手引きを施す、恋愛コンサルタントが主人公。

 とあるデブから、セレブとのデートを依頼された。

 デブは不器用で、ドジ。ぜんそく持ちで、ダンスのセンスもない。

 しかも、そのセレブは会社の上司だった。


 手ほどきの最中、ゴシップ新聞記者と知り合う。

 彼女は男性との交際に消極的だった。

 主人公は、彼女の先祖を歴史博物館内の名簿で探し出したことで、信頼を得た。


 手引きのおかげで、デブはセレブとデートまでこぎ着けた。



 デートドクターという設定からして面白い。

 オレも習いたいと思わせてくれる。

 こういったリアリティを出す力がすごいと思った。


 

 また、主人公は記者の友人を狙う、いけ好かない金持ちの依頼を断った。

 誰かと「寝るためだけ」に依頼してきたからだ。


 主人公には「非モテを手助けする」というポリシーがある。

 自分がかつて非モテだったから。トロい性格のせいで初めてできた彼女に逃げられたからだ。


 しかし、そのせいで、思わぬトラブルに巻き込まれ、廃業に追い込まれてしまう。

 記者との誤解は解けたが、世間は未だ、彼を

「セックスまで導く方法を男に教える詐欺師」

 という色眼鏡で見ている。


 絶体絶命のピンチを救うのが、他ならぬデブという展開へ。

「本当の愛から逃げているのは僕じゃなかった。キミの方だ!」


 このシーンから一気に和解へと進んでいくシナリオ運びは見事なので、是非本編を見て欲しい。


 きっと恋がしたくなるはずだ。

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