『イン・ザ・ヒーロー』 ライダーマンVS松方弘樹

 スーツアクターという地味な仕事を生業にしている主人公に弟子ができる。

 弟子の青年はハリウッド進出を目指しており、スーアクなどの裏方をバカにしていた。

 しかし、どれだけ大変かを知ったとき、青年は心を入れ替える。


 Amazonプライムビデオで視聴。

 ずっと前から見たかったんよ、これ。


 冒頭、串田アキラのOPから始まる。

 これだけで、もう媚びない特撮ラブが伝わってくる。

『夢をかなえるゾウ』の著者が脚本を担当している。

 故・松方弘樹が本人役で出演、なんと斬られ役に回るという豪華さ。


 主人公は、元劇場版ライダーマンのスーツアクターで活躍していた唐沢寿明。

 ジークンドーのキレなどは注目して欲しい。

 弟子役の福士蒼汰は、言わずと知れた仮面ライダーフォーゼの主人公だ。

 彼が特撮をコケにする役を演じるとは。

 ちなみに、ラストで主人公の元妻役の和久井映見に振られる相手役が、及川ミッチー。

 彼もライダーだ。


 オーディションに合格した青年は、ハリウッドで大役を演じることになった。

 しかし相手役の俳優が、演技を辞退、というか逃亡する。

「命綱やワイヤーなし、CGなしの8.5m落下」

 して、直後に、

「燃えさかる本能寺をバックに、炎にまみれての100人斬り大立ち回り」

 を、ワンカットで演じる必要があったからだ。

 逃げた俳優の代役を、唐沢が演じることになる。


 全体的な内容としては、特撮に対する愛に満ちあふれていた。

 福士蒼汰をメインとしているのに、果てしなく泥くさい。

 女戦士の中身がベテランオヤジであるという秘密も暴露する。


 おそらく、どの特撮系映画よりも特撮らしさが伝わっている気がした。

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