『刑事物語2 りんごの詩』 アンチ金八先生な子育て法 

「武田鉄矢が、カンフーとハンガーヌンチャクを駆使して悪党をシバく」

 という、金八先生のイメージからかけ離れたアクションを魅せる。

 扱う拳法も、当時ドマイナーな「蟷螂拳」だ。

 バーチャ2のリオンが使っているくらいしか知らない。


『刑事物語』は、基本的にどれから見ても大丈夫である。


・武田鉄矢がなんでも暴力で解決する。その度に遠方へ飛ばされる

・EDで吉田拓郎の「唇をかみしめて」が流れる

・ハンガーは凶器


 どのシリーズも一貫しているので、このルールさえ覚えていればいい。


 というか、part1は重すぎて、ぶっちゃけ楽しめない。

 耳の不自由な人ヒロインだし、主人公がNTRに遭うし。

 最終的にNTRは誤解だったし、それも含めていい話なんだが、一発目で見るとテンションだだ下がりになる。


 本作は、このシリーズでもっとも有名な、

「ちがーう! 木のヤツ!」

 のシーンが見られる。


 事件の証拠を持つ女性宅で世話になっていた主人公は、その家を犯行グループに襲撃され、窮地に立たされる。

 二階に避難していた弟子の少年タケシに向かって、ハンガーを寄越せと叫ぶ。

 だが、二階の窓から振ってきたのは針金式のハンガー。

 それに武田鉄矢が激高するのだ。


 もう一つ、ラストも印象深い。

 事件の協力者であると判明し、タケシの母親は連行されることに。

 そこへ、タケシが立ち塞がる。

 何度も飛びかかるタケシを、武田鉄矢は容赦なく、投げ飛ばす。

「強くならないと、大切な人は遠くへ行ってしまう」

 と、本気の顔面パンチを小学生に叩き込む。

 このとき、母親役の酒井和歌子が泣きながら状況を見守るシーンがある。

 スタッフは、「鼻水が出ている」と指摘したらしい。

 だが、武田鉄矢は「子どもを見守る親としては当然の表情」と続行を主張したとか。


 名作度は第1作なのだが、個人的には2作目かな、と。


 ただ、陵辱シーンなどがあるので、女性にはちょっと勧めづらい。

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