第39話 先生俺を忘れてますよ SB 真島 壮平(19)

俺の名前は"真島 壮平(19)"SBだがCBもDMFもできるタイプのプレイヤーだ、来月で20歳になる

フランスの一部リーグのリオンでプレーしている


俺は持ち前の運動量とオフサイドトラップを大声で指示する役割もある

オフサイドの位置はCBが見たりSBが見たり交代で合図しながらやっている

SBの位置は真横なので、オフサイドが分かり易いのでオフサイドトラップも掛けやすいと言える

自分が上げっている最中はCBがオフサイドを見ている


自分のチームはビルドアップと呼ばれるパス回しが非常に速い、昔はビルドアップは中盤がやったりしていたが最近はCBとSBで早く回して相手を動かした所にボールを入れそこから攻撃が始まる傾向が強い

鳴海先生から早いパスとトラップの仕方を教えて貰ってなかったら通用しなかっただろう


 早いボールをトラップする時に足が先のほうに当たると浮いてしまう為、二度トラップする事になる

これを解消するのは足を少し上げる事だが、一々足を持ち上げていたのでは、ちょっと遅くなるので、早めにトラップする事が大事だと思う

トラップしたい方向に早めに自分のちょっと前でボールを動かせば何とかなるが、追回転 (ドライブ回転)になるので注意が必要だ


鳴海先生が代表監督に着任したと友人からの電話で知った

俺はオリンピックの時に呼んで貰えなかった悔しさがあったというか、はっきりと鯉口に嫉妬していたと云わざるを得ない

 俺もここまで這い上がってきた選手だから、誰にも負けたくは無いし世界最高のサイドバックになるという夢もあるが、しかし悔しいという気持ちはなかなか消えない

 感情のコントロールは難しいムカついてファールに行ったらイエローカードを貰ってしまう事も少なくないから、もっと自覚していかないといけない


昔先生に言われた事がある

"人間である以上感情はあるものだが、これは決してコントロールできない物じゃないから、それは情熱やエネルギーに変えろ"

"それでも消えない時は運動して発散しろ"

俺は家にある専用のバイクで"フーフー"と気が付いたら滴る汗と汗ばんだ下着が気持ち悪かったが、3時間ほどバイクを漕いだ


先生によるとバイクは足の太ももの筋肉の育成によく、走るよりも体への負担が少ないのだ

逆にふくらはぎの筋肉には影響がすくないので、そちらはスプリントや横走りなんかで養うと言っていた

注意されていたのが、心肺機能が上がるが体の負荷が違う為、実戦のスタミナとは違うと言っていた


そんな時にスマホが"ブーブー"となり始めたのでスマホを取った


「おー真島か」

聞いた瞬間に先生だと分かった焦る気持ちを抑えながら続きを聞いた

「はい先生お久しぶりですどうしたんですか」

知っている代表の事だろうと心の中ではガッツポーズをしていた


「いやーお前キャプテンの源の電話知らないか」

「知ってますけどえーと確かxxx-xxxx-xxxxですね」

「おうありがとう、後な元気そうで良かったよ」

「先生!!」

「冗談だよ、わかってるよお前を呼びたいのでレターを出しても大丈夫か」

「もちろんですクラブ辞めてでも行きます」

「ああ、それじゃ頼んだぞ」


おーし燃えて来たぞ、熱い何かが俺の中を這いずり回っているのが判った


******A代表総合スレ587


52 名前:サッカー@名無しさん(東京)

 やっと来たぜ鳴海ジャパン


85 名前:サッカー@名無しさん(北陸)

 >>52

 そうだよなー更迭が遅かったんだよ


92 名前:サッカー@名無しさん(四国)

 メンバー誰になるのかすんげー気になるわ


106 名前:サッカー@名無しさん(近畿)

 しかし親善試合のマッチメークが弱い所多いな 


109 名前:サッカー@名無しさん(北海道)

 全くだよ欧州遠征まではくそよわい


128 名前:サッカー@妹(東京)

 お兄ちゃんが……


156 名前:サッカー@マガジン編集者の弟子(東京)

 >>128

 大丈夫よ高橋君もいい子だから

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る