Act.15[4月2日]

さてと。この家に来て一週間経つ。

そして今日は洸哉の誕生日だ。

引っ越して直ぐの家を出た。

坂を下り、左に行く。洸哉の家はすぐ近くなはずだ。

……

しばらく歩くと、大きな日本家屋がポツンと建っている。庭はとても広く、村ならではの感じが漂っている。

 清行

「ごめーんくださーい」

家の前でそう叫んだ。

 洸哉

「なんだ?清行か。何の用だ?」

 清行

「誕生日おめでとう!」

 洸哉

「おっ…おう。サンキューな」

 清行

「遊びにいかない?」

 洸哉

「いや。今日はお母さんにピアノ習うんだ。ごめんね」

 清行

「うん…。分かった。ピアノがっばってね」

 洸哉

「…おう」

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