7月14日 再び医者へ
びいが調子悪くなってから、こんなに経つのか。もう8月だ。8月に7月の過去日記を書いてる。
まさか本当にこのタイミングで死ぬのか?と静観していたが、良くなったり悪くなったり、今は良くなった方だと思う。
未だに脂を抜いた食事を続け、食物繊維を豊富に取り、少量を三度に分けて食べてはいるが、身体の中に何か悪い要素があるらしく、改善には至らない。
俺の見立てでは、辛さ、苦しさを基にした静かな怒りが根底にあり、それは深い深い海の底のヘドロのようだった。本人に全く自覚はなく、俺が言うのもなんだが、案外どっちかというとお馬鹿な方だから、同じ表層の問題をどう解決したら良いのかというところだけで留まっていた。まあ、簡単に言うと、どんなふうに生活を立てていけばいいのか。
よく見ていると、浮き沈みが激しく、TVが付いている時だけやかましいのと似ている。誰も見ていないと、まるで電源の入ってない電化製品のように大人しい。そんなびいを誰も知らない。びいはずっと、ずっと前から、「わたしは誰も見てない時、本当に存在してるのかわからない」と言っていたのだから。
痛いと言いながら、できるだけ普通の生活を送り、良くなったかに見え、また苦しみだして医者に行った。医者も胃カメラを飲みたくないと言う患者にできることはあまりないらしく、戸惑った顔をしていた。それからびいが、あまりにこういう状態が続くようなら、諦めて胃カメラを飲んでもいい、と言ったら、少し意外な顔をした。
CTやMRIの場合は、影絵を見ているかのようにしか見えない。それに比べて胃カメラは直接見えて、画像が鮮明だから。十二指腸潰瘍の薬が切れると慌てて医者に行ったが、八月に入った今、5日くらい薬はやめている。
医者は何年も飲んでる患者もいると言っていたが、一応処方箋では、改善したかどうか、胃カメラで見るべき時期なんだよな。びいは、見ても見なくても同じじゃない、痛いのは嫌、と言い張った。
それに十二指腸潰瘍って癌にならないんでしょ?
医者は全くならないと言うわけではない、と言った。
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