色褪せないで
色褪せないで 【プロローグ】
空は青くて。申し分ない天気です。こんな日は、外で身体を動かすと気持ちいいんでしょうけど。僕は胸中複雑です。
……何で昨日あんな約束しちゃったんだろう。何で? 何で? 何で? 彼女いない歴=年齢のこの僕が? まだクロシーや
……あ。僕は
今、僕は
「チキ~~ン!」その人の声が聞こえてきました。
……あ……、来ちゃった。どうしよう……
「おっ、おっ、おっはよう、ヒッ……カル、ちゃん」
……噛んだぁっ! 声が上ずったぁっ‼ ……あ~、本当にどうしよう……
「おはよ。すぐ、チキンって分かったよ。偉大だね、そのマンダリンオレンジのTシャツ」そう言って、その人__
……あぁ、そんな眩しい笑顔を僕に向けないで。朝陽を浴びたドラキュラみたいに燃え尽きちゃいそう。……
「ねぇ、チキン」
「ん?」
「今日は一日よろしくね」
「うっ……うん」
……落ち着け~、落ち着け僕!……
「はっ……初デート……、だもんね。思いっ切り、楽しもうよ」
この一言で、ヒカルはものすごく嬉しそうに微笑んで。
…あぁ、今日一日、僕はどうなっちゃうんだろう……
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