コスプレさせられた弟の逆襲※非グロ

ふぅ、もう夜中か。今日は疲れたな。


真夏ってのはどうも嫌いだ、尋常じゃない暑さだし、湿気も凄くて汗が止まらないし、ハンカチなんか持ってたって意味が無い。そんな中今日は、馬鹿な兄貴と一緒に遊園地へ行った。


ジェットコースターは子供騙しで、お化け屋敷もバレバレのハリボテ。田舎の古びた遊園地じゃこんなもんか、よくこれで混むよな、入場料の1200円すら返して欲しい気分だ。


問題はそこからだ、夕暮れで閉園になって、さあ駅までのバスに乗ろうとしたら兄貴の奴、せっかくだから歩いて行こうと言いやがった。あの時のどぎまぎは面白かったな、どうせならここいらを散策しようとか言って、本当は食い物や土産をバカスカ買いすぎて金が無くなったのをちゃんと知ってる。


それよりも気にくわなかったのは、今日一日、俺に女装させやがった事だ。兄貴は昔からそうだ、俺がなまじ女子に似た容姿なもんだから、アキバかどっかで買ってきたコスプレ衣装を俺に着せやがる。しかも今日はフリフリのスカートに、なんていうのか知らんけどアイドル風の服と、黒ニーソに茶色の革ブーツ。


暑くてしょうがなかった。特に足元がもう、炎天下に晒されて不快感マックスだし、ブーツの中が汗で濡れっぱなし。俺を連れてカワイイイモウトサンデスネーとか言われたかったとか?言わねーよ!周りみんな家族連れとリア充カップルだったぞ、Fランでデブの兄貴と女装したDKの事なんか相手にするとどうして思ったんだよ。外だから仲良く振る舞ったが、あんな所でこんな格好させやがって、内心は一発ジャブでも入れてやりたかった。


そんで帰りの電車に乗って、家路が結局夜中1時回って、やっとこさ帰宅だ。総じて歩きっぱなしの一日だった。


「いやー今日は楽しかったねぇ」


俺の火に油を注ぐ様な一言ももう蚊帳の外だ。玄関に着いた時、ここで身に着けてるもの全部脱ぎ捨てて倒れ込んでやろうかと思ったが、親が寝てる。朝見つかって何か言われたら厄介だから、我慢して兄貴と部屋に戻った。


それにしても、ブーツは脱ぎづらい。あんなものをどうして女は好んで履くのか分からない。朝履くのにもべらぼうかかったし、さっきも脱ぐのに2分はかかった。汗が吸い付いて離れないんだ。


兄貴と部屋が一緒ってのも、今更ながらイライラさせられる。いつもPCでアニソン聴いてるし、ニコニコ動画見るし、壁にも萌えキャラのポスターが貼ってある。それにあいつはいびきが五月蝿い。でも今日はそんな事も気にならなくなる位ぐっすり寝てやる。とにかく、もう全部終わった、風呂は明日だ、後は寝るだけだ。


そんなんで、ほっと一息した時、何やら尋常ならざる悪臭が鼻を突く。


いきなり何だ?しかも、強烈な匂いだ。ここで納豆でもしこたま食ったみたいな、そんな匂いだ。


まさか…


俺は、今日一日ブーツを履いてた黒ニーソの足裏に鼻を近付けて、匂いを嗅いでみた。


俺はむせた。


大当たりだった。やっぱり俺の足だった。通気性の悪い革のブーツに、一日中足を入れてたら、こんな凄い事になってしまった。


余りにガツンと来て、頭がクラクラする。夏場のブーツの威力を買い被りすぎた様だ。脳が拒否反応を起こしてる。新鮮な酸素を取り入れないとヤバい。全身の痙攣が判る。こんな事で死ぬなんて御免だ。



ふぅ、何とか持ちこたえた。死に物狂いで窓を開けなかったら、どうなってただろう。まだ変な感じがする。


さて、こんな事になった元凶はどうしてるか…


案の定、疲労に負けた馬鹿で貧弱な兄貴は床に大の字で寝てた。そのいびきも五月蝿けりゃ、弟が一人こんな目に遭ってるのに知らん顔なのも腹が立つ。


そもそも、俺の足が今こんなに臭いのも、馬鹿で変態でゲイの兄貴がこんな女装をさせやがったからだ。親の言い付けで兄貴の言う事に従って来たが、もう我慢ならん。仕返ししてやらなきゃ気が済まない。


そう思ったら俺はまず、仰向けで寝息を立てる兄貴の腹を踏んづける。


「げぉっ!」という奇声をあげて飛び起きた。何だその叫び声は。中古ゲーム屋か。まぁいい。これから楽しいお仕置きタイムだ。


「な、何だ…」


「おはよう、お兄ちゃん。」


「そ、その声は…」


おやおや、寝起きの馬鹿な兄貴が俺の姿を見てるぞ。ベッドに腰掛けて足を組んで座ってる俺に見とれてる。


「お…おぉ…」


「随分お疲れだった様だね。床で寝ちゃうなんて行儀の悪い。」


「あぁすまんすまん。ところで、この匂いは一体…」


おいおい、とぼけちゃってまぁ。


「何言ってるの?これ全部お兄ちゃんのせいでしょ?」


「お、俺?」


「そうだよ、この暑い中、こんな格好させるから、見てよこの靴下、もう凄い蒸れちゃって。」


そう言って俺は、兄貴の方に足裏を向ける。


今でもその蒸れは治まってなくて、汗でかなりぬめってる。


それを見た兄貴は、目を見開いて俺の足裏をガン見してる。あまつさえ、ちょっとにじり寄って来たぞ。


「そうか、これだったか…うむ、とても良い感じに熟成されてるじゃないか…」


「やめて、汚らわしい」


俺は足裏を兄貴に押し付けた。


「ねぇ、僕も一応男の子だから、こんな格好させられるの恥ずかしいんだけどなぁ。弟にこんな事して、よくそれで平気だよね。そのせいで僕の足もこんなに臭くなっちゃったしさ。」


俺は兄貴の顔を踏み続けてる。汗だくの黒ニーソの感触と、兄貴の鼻の感触が微妙な合わさり方をしてる。


「ぐぉっ、ぉぉぉぉぉ…」


兄貴の呻き声がくぐもって聞こえてくる。ちょっと顔をしかめてるな。そうか、そんなにキツいか。


面白いからもっとやるか。


「どうしたの、そんな顔して?お兄ちゃんのせいなんだからね、僕の気の済むまで嗅いで貰わないと。」


更にぐにぐにやってやる。


「どうかな?一日中ブーツ履いてたから汗で凄い蒸れちゃってるけど。」


「ぉぉぉぉぉ…」


おや?兄貴の様子が…


目を見開いて…


足首を掴んできた!


そのまま自分で顔に押し付けてる…鼻息も荒くなってきてんじゃないか?


もしかして兄貴…こんなので興奮するとか、そういう事言うんじゃねーだろうな?


「お、お兄ちゃん、どうしたの…?」


「いやぁ…ここまで芳しくなってるとは思わなんだ…素晴らしくなったものだ…」


と鼻息荒く言ってる兄貴の下半身を見ると、包茎のチンコがいきり立ってやがる。


何だそれ…やっぱりこんなのが…


最高に気色悪い!馬鹿でデブでアニオタでゲイで…その上足フェチなんて…最悪の兄貴だ!


こうなったら、とことん足蹴にしてやらないと気が済まない。踏みにじってやる。


「へぇー、お兄ちゃん、こういうのが好きなんだー。もしかして、今日こんな格好させたのも、僕のこんなムレムレの足の匂いを嗅ぎたかったから?とんでもない変態だねぇ。お兄ちゃんがこんなだと、弟の僕が恥ずかしいんだけどなぁー」


足でぐいぐいやりながら罵倒するけど、聞いちゃいない。俺の足を掴んで嗅ぐだけ。


「それで?どうなの、僕の足の匂いは?お兄ちゃんの狙い通り、良い匂いでもする?」


駄目だ、ヘブン状態になってやがる。


頭に来たので、蹴りを入れた。


「ねぇ、答えてよ、どんな匂いなの?」


「うぅ…そうだ、とても甘美で、身体全体を痺らす様な…とにかくこの匂いを嗅いでると他に何も考えられなくなる…とろける様で気持ち良い…」


うっわ、何か語り出したぞ。何だその着地点の見えない感想は。


「これは最早芸術だ。素晴らしく芳しい、ずっと嗅いでたら、もう、もう…」


芸術とか言っちゃったよ。もう色々駄目だこいつ。


「はい、もうお終い。」


これ以上は聞きたくない、そんな思いで、俺は兄貴の口を塞いだ。しかも、足でだ。位置的にこうするしか無かったんだが、また興奮してやがる。まぁいい。


「どうやらお兄ちゃんはもう、どうしようもない豚に成り下がっちゃったみたいだから、もう何もしゃべっちゃ駄目。代わりに、僕の足の匂い、目一杯擦り込んであげる。」


俺がこういうと、兄貴は更に目を開いて、何か奇声を発しながら嗅ぎだした。


鼻息が強くかかって妙にこそばゆい。それでつい不可抗力で足指を痙攣させちまったんだが、そうするともっと鼻息が凄くなる。


「必死になって嗅ぎ続けるね、虚しく無いのかな?」


「そ、そんな事は無いz」


「あっ、反応した。今の独り言だったのになぁー」


「す、すまぬ許してk」


「あっ、また喋った。もうやめちゃおっかなー」


俺は足をどけた。


「そ、そんな殺生な…」


おぉ、足フェチの兄貴がか弱い声で泣いたぞ、これは面白い。


「もう、そんなに嗅ぎたいんだね。しょうがないなぁ、じゃあ、豚らしくブーブー鳴いたら嗅がせてあげる。」


「な…何を…」


「あっ、喋った。お風呂入っちゃおうかなー」


「ぶっ、ブヒィ、ブヒィィィィ」


「…」


「アハハハハ!本当に豚の真似してくれたぁ!僕の足の匂い嗅ぎたいからって、お兄ちゃんプライド無いんだねー」


「ブーブー、ブー」


「あー面白い。まぁいいや、鳴いてくれた事だし、ご褒美にいっぱい嗅がせてあげる。」


そうしてまた足裏を顔にぽんと押し付けた。兄貴を手駒にとったみたいで面白い。


ほら、また俺のムレムレニーソの匂いで興奮してやがる。ずっと俺の方まで匂いが来て吐き気がするけど、こんな必死な顔、見てるだけで笑えて…


あれ?


兄貴の股間がちょっと濡れてるぞ。おいおい、まさか勃起に飽きたらず射精したいのか?全く、欲張りな兄貴だ。せっかくだから弄ってやろうか。


「あらお兄ちゃん、おっきなおちんちんが濡れてるよ?まさか、この年になってお漏らし?それとも…」


俺がそう言うと、兄貴はブヒブヒ言いながら首を縦に振った。


「もーしょうがないなぁ、じゃあ特別に、お兄ちゃんのおちんちん、足でしごいてあげる。」


そうして、我ながら器用に兄貴のズボンのファスナーを開けて、中からチンコを取り出して、いざ踏みつけようとしたその時、


「だっ、駄目だ!!」


いきなり兄貴が俺の左足を制止して来た。ブヒブヒ言ってないのはこの際良いとして、どういう事だ…?


「俺はな、女の子の足の匂いが大好きなんだ、それも、長い事靴を履いて蒸れた足の匂いが…俺はそれこそが完成された芸術だと思ってる、その芸術が、他のもので汚されるのは我慢ならんのだ!」


そう言って、兄貴は自分の手でしごき始めた。


高速でしごく度に、チンコから滲み出てきた液でパチュパチュお音が鳴ってる。それと同時に、嗅ぐ勢いもかなり激しくなってる。


顔なんかもう、真っ赤だし変顔だし…大層な美学は結構だが、もうちょっと穏やかにやれんのか。


またこそばゆくて、つい足指が動いたら、もっと興奮しやがる。そして遂に、その時が来た。


兄貴が射精した。何か短い言葉を発しながら、それも物凄い量を。足を汚すのが嫌だって、結局足にかかったしね、まぁ太腿とか脹ら脛辺りだったけど。


それにしても兄貴、めっちゃ幸せそうだ。相変わらずのヘブン状態だし、この期に及んでまだ嗅いでるし。流石にさっきみたく激しくは嗅いでないが、何かじっくり味わわれてるみたいでそれはそれで…


あぁ、ふと外を見たら、もう朝か。俺らこんな夜中に何やってたんだろう、最初は兄貴をいたぶってやるつもりだったのに、気付いたら、こんな事になって。


「…お兄ちゃん、僕の足の匂い、どうだった?」


「うむ、とても強くてとろける様で、正に芸術の極致といった所だ。」


あぁ、そうかい。次から次へとこいつは恥ずかしくないのか。とりあえず、俺の足に頬摺りするのをやめろ、おい、今俺の足裏にキスしやがったな、キモい唇を付けるな、さっさと離しやがれ、俺は眠いんだ。


「…じゃあさ、お兄ちゃん、」


「ん?」


「今日もどっか、行く?」


…えっ


「勿論、お風呂は入らないで、この格好のままでさ、」


…いやいやいやいやいや!!待て待て、何言ってんだ俺!?寝たいっつってんのにまた兄貴とお出かけだと!?


「今日も猛暑日だし、またこの靴下にあのブーツで、もっとムレムレにして、」


やべぇよ、思っても無い事が次から次へ口から出てくる。何かに操られてるみたいに気色が悪い。何か身体も無意識に熱くなってきやがる。


「出来るだけ遠くが良いな、それでまた一日中歩いて、夜中に帰ってきた頃にはきっと、これよりもっと良い匂いの足になってるよ。」


もうやめろ俺!この状態でもかなり臭ぇのに、良い匂いとか無いから!


…っておい兄貴!目を輝かせてんじゃねええええ!


「名案だ!」


おい待て!どこが名案なのか小一時間説明しろ!


「いやぁ、しかしお前もようやくこの素晴らしさを分かってくれたか。」


いや兄貴、全然分かってませんから!何かに言わされてるだけだって!マジで一体俺はどうしちまったんだ、何かおかしい、おかしいにも程がある!自分で言ってて恐ろしい。


「そうと決まれば善は急げだ、早速行こう!今日は、そうだな…山にでも登ってみようか。」


「わぁ楽しそう。」


「さぁ行くぞ!」


そして俺はまたこの黒ニーソを履き続けたまま、あのブーツを履いて外に出る。


もう嫌だ、こんなに臭かった足が更に臭くなるなんて、耐えられなああああぁぁぁぁぁぁぁ…

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