北嶺山脈で採取される希少な薬草「ケトランディ」。
家族のため、父の残したその薬草を街に運ぼうとする少女の前には、大人でさえ危険な雪山と、高価なケトランディを狙う賊。
彼女を守るために雇われた「護衛士」アゼルと、「探求者」と呼ばれる女剣士レシア。少女と彼らの、契約と誓いによって結ばれた絆は、また新たな絆を結ぶ……。
創りあげられた世界の広がりを感じさせつつ、その片隅で生きる人々を美しい筆致で描いた作品です。
ファンタジー色はそこまで強くありませんので、異世界ファンタジーって苦手なんだけど、という方もぜひ読んでみてください。