これは驚いた!! まさかここでこんな一作に出会えるとは!! モチーフとして登場するものはあまた、しかしナロー自体が小道具としてでなくこれだけ前面に出た書籍は15年程前の「ナローポルシェの憂鬱」がワンアンドオンリーだった。これは自動車誌連載エッセイを纏めたもので、既に絶版の現在は恐ろしい事に中古で3万円とか4万円の値が付いている。そんなカルト的世界、ストーリー物のこちらの「オイリーガール」はそう言った意味では、新たなナローポルシェ小説の金字塔たる予感がする。登場人物はコミックテイストであり正直端々の粗さも否めないがそんな事は差置いてもポルシェファンの自分は問答無用に楽しめた。確かでマニアックな愛があり912と言うチョイスもフックが効いている。ポルシェやナロー問わず古い車が好きな向きにはきっとたまらない内容であろう!! 大推薦!!