第151話

次第に配給量も不足してきた。牛乳もたっぷり飲めていたのに次第に貰えなくなる。

物資が段々乏しくなるに連れ、昭和十六年の金属供出令が定められ翌十七年より各地で大々的な回収に乗り出した。池田や幕別でも役所、学校、職場、家庭の別無く、子供の玩具も含め金属類は根こそぎ回収の方向に進んでいった。その為子供の玩具は木製や竹製となった。

この時代に生まれた言葉が「家庭鉱脈」と言われ、家庭にあった花器、仏具、鉄瓶、火箸、金銀杯、煙管、置物、指輪、鍋、窯など又寺や神社では吊灯篭、看板、釣鐘、仏具、門などと殆ど例外は無かった。

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