つづら折り回想記 ≪望郷 北の大地≫

第145話

幕別の丘に建てられた社宅で生活が始まった。幕別村止若の東の丘にずらりと並んだ社宅は陽当たりが良く、朝日・夕日の眺めも良く自然の中に、ただ暮すだけなら住みよい所であった。

(S50年代から帯広のベットタウン化しているようだ。新田べニアは其の後ニッタックスと社名が変わり多くのスキーの選手を出しているようだ)

主人に｢いってらっしゃいませ、お帰りなさいませ｣と、手を突いて挨拶をするサラリーマンの主婦の幸せを味わう事が出来た。店番に気を張る事もない、食料品集めをして代用食を作っていれば良いのである。