つづら折り回想記 ≪望郷 北の大地≫

第136話

国内は文字通り「戦時下の銃後」一色となる。国内は敵の空襲に備え防空訓練が行われ隣組から必ず参加する。

もう長着は許されない。筒袖の上着にモンペ姿である。

訓練の警報が鳴ると防空頭巾を被り、軍手長靴にバケツを持って集まる。

焼夷弾が落ちた事を想定して一列横隊に並び、バケツの水をリレー形式に次々に渡す必死である。

夜は燈火管制で電燈を覆い、窓も全て黒く厚い紙や黒布のカーテンで覆う。