第14話 さかなのドン

娘 中1


外出先にてわたし

「ねえ、今日はもう遅いから何か食べて帰ろうか」

「いーよー」

と、娘。


「何か食べたいのある?」

「さかなとかのドンみたいなヤツがあるとこ」

「え?」

「だからー、魚あるでしょ?魚とか魚みたいなヤツ。それのドンみたいなヤツ」

「……?」

「なんていうの?あの、魚みたいなドン」


……ドン?

……魚みたいな?


「ドンって、ドンブリ??ドンブリの丼?」

「多分それ」

「魚みたいなのって?」

「生のヤツ。魚とか貝とか」

「刺身のこと?」

「そう!それ!サシミって言葉が出てこなかった!」

「……海鮮丼?」

「……え?……多分違う」


……生の刺身乗ってて丼って海鮮丼じゃないの?


母、困惑。


「刺身とか、イクラとか貝とか乗ってるドン」



「海鮮丼じゃん」


「え、そうなの?」


繰り返します。

娘は、中1。



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