第3話

突然、稲光が空を切り裂くように光り、雷が鳴り響いた


「キャーっ」


何も着ていないことも忘れて、彼にしがみついた


「あいっかわらず、雷怖いんだな...ってかさ、真優、今、どんな格好かわかってる?」


「へ?あー!」


慌てて、ベッドの中に潜り込もうとする私を押し倒し、上から見下ろす彼


鋭く光る目は暗闇でもわかった


「やだっ」


「真優、ほんとに嫌?」


嫌...なんかじゃない。

ほんとはもう、彼を求めてた。

首を横に振ると優しく笑って髪を撫でた彼が言う



「真優...愛してる」



深く蕩けるようなキスが始まると...

もう、何も考えられなくなるの


あなたの指が...唇が...

まるで、麻酔薬のように私の身体を痺れされる


「り...くぅ...」


奥深く繋がると彼の熱いものが脈打つのが感じる


伸ばした手をしっかり握りしめてくれる。

そうでもしないと、身体がどっか、いっちゃいそうで...


指を絡めた手にぎゅっと力をこめた





先に進むことにびびって

躊躇って

迷ってた


強引に彼女を抱こうとしたのに、

コイツ


触れた身体が震えてるくせに、俺を支えるように必死に背中に回してくるちっちゃな手

そんなことされたら...


溢れる思いを注ぎ込むように彼女を求め続けた



愛してるの最上級は

きっと.....

言葉にならない言葉



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る