第3話
「その、眠り姫ってなんなの?」
光輝は心底あきれた顔をして、俺のことをバカにするように言う。
「優真、お前さあ本当になんも知らないのか?」
「なんだよさっきから、知らないって言ってるだろ!」
光輝にムカつきながら俺が答えると、光輝がため息をついた後に
「今、学年で一番有名な女の子だよ」
「は?」
あの子が?俺が見ただけの印象だけど、小柄で結構地味な女の子だったけど…。あんな子が?なんで?
「優真、お前もう少し人間関係に興味を持った方がいいぞ…。」
「とりあえずさ、あの子のことについて教えてくれよ!」
はぁ…、と光輝のため息が聞こえる。眉間に皺を寄せながら、いつもより鋭い目で俺のことを見る。
あまり見ない光輝の真剣な表情に、正直少しだけビビってしまった。
「あんまいい話じゃねーぞ…。」
その言葉を口から発してから、彼女について詳しく話し出した。
君は上手に泣けない りおん @MATURI15
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