細やかな描写から、雨の町の情景、それを眺めている主人公の心情が浮かび上がっていきます。暗い気持ちで煙草をふかす主人公が、ある瞬間から段々と前向きになっていく様子がまた素晴らしく、私もこれから頑張っていこうと、自然とそんな気持ちになれる作品です。
派手な展開はないのですが、確かな文章力と構成、そして人生に対する作者様の暖かい眼差しを感じる作品です。短時間で書かれたはずなのに、細部まで非常によく練ってあり、素晴らしいと思いました。約2,700字、すぐ読めるので、気になった人はぜひ!